[成果情報名]

カキ「刀根早生」の平棚整枝による軽労化と高品質果実生産

[要約] 平棚整枝では身長に合わせた低樹高化が実現でき、作業の安全性や作業効率が向上する。また、果実肥大や糖度が優れるとともに、果実重のバラツキも小さくなる。
[キーワード] カキ、「刀根早生」、平棚整枝、軽労化、果実品質
[担当] 和歌山農林水技セ・果樹試・かき・もも研究所
[連絡先] 電話0736-73-2274、電子メールkihoku-b@mikan.gr.jp
[区分] 近畿中国四国農業・果樹
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 生産者の高齢化・女性化に伴い、農作業の安全・軽労化が必須となっている。カキの低樹高化はカットバックせん定が一般的であるが、作業機械が導入しにくい等の課題がある。平棚整枝は既に「富有」で軽労、増収、品質向上効果が報告されているため、ここでは、「刀根早生」における作業性や生産性について検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 平棚整枝では地上面での作業が大半を占めるため、作業の安全性が向上するとともに、作業時間も短くなる(表1)。ただし、作業中は腕上げ姿勢が多くなる。
  2. 平棚栽培樹は薬剤散布液の付着性が向上するため、散布時間および薬量が立木栽培樹に比べて、20~25%削減できる。
  3. 平棚栽培樹は立木栽培樹に比べて着蕾数が多くなるが、冬期せん定時に長い結果母枝の先端を切り返すことにより、着蕾数を抑制できる(表2)。
  4. 平棚栽培移行当初は果実品質に立木栽培との差は見られないが、樹勢が落ち着き、棚面への枝の配置が均等になると立木栽培樹に比べて果実重および糖度が優れ(表3)、着果部位による果実重のバラツキも小さくなる(表4)。
  5. 収量および収穫時期には立木栽培樹との有意な差は見られない。

[成果の活用面・留意点]

  1. 平棚移行の際は樹勢調節のため下枝を半分程度残し、翌年に平棚整枝を完成させる。
  2. SSで防除を行う場合は、走行路を考慮して支柱(とくに周囲柱)を配置する。
  3. 側枝として利用可能な徒長枝は6~7月に誘引する。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 カキ「刀根早生」の平棚栽培技術の開発
予算区分 県単
研究期間 1999~2003年度
研究担当者 川尾尚史、久保浩之、角川敬造、奥野直行、山内 勧、北野欣信

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