| [成果情報名] | 黒毛和種肥育における飼料イネサイレ-ジの活用 |
| [要約] |
肥育前期における飼料イネサイレ-ジの給与は、チモシ-乾草に比べ増体及び肉質に差がなく、有効活用できる。また、飼料イネサイレ-ジの粗飼料価指数は、チモシ-乾草より大きい。 |
| [キーワード] | 飼料イネサイレ-ジ、黒毛和種肥育、肥育前期、粗飼料価指数 |
| [担当] | 山口畜試・改良増殖部・改良繁殖グル-プ |
| [連絡先] | 電話0837-52-0258、電子メールa17606@pref.yamaguchi.jp |
| [区分] | 近畿中国四国農業試験研究・畜産草地 |
| [分類] | 技術・普及 |
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[背景・ねらい]
- 1999~2001年の飼料イネサイレ-ジ(以下イネWCS)給与による黒毛和種去勢牛肥育試験から、粗飼料としてイネWCSを肥育に応用する場合、前期給与(9~15カ月齢)と全期間給与では前者が肉質に優れることが判明した。そこでイネWCS前期給与の有効性を確認するために、黒毛和種去勢牛(父牛が同一種雄牛)を用い、肥育前期にイネWCS給与(以下試験区)と乾牧草を用いる一般的な肥育方法(以下対照区)との比較試験をする。 また、肥育における粗飼料は、栄養源としてだけではなく物理的作用が重要視されるため、イネWCS等の粗飼料価指数(以下RVI)を調査する。
[成果の内容・特徴]
試験区は、5頭で9~12カ月齢にイネWCSを自由採食、12~15カ月齢に順次3、2、1kg /日・頭の制限給餌とする。対照区は、4頭で9~12カ月齢にチモシ-乾草を自由採食、12~15カ月齢は試験区とTDN量が同等のチモシ-乾草の制限給与とする。また、稲わらは、両区とも11~28カ月齢まで0.6~2.0kgの制限給与とする。RVI測定は3期間(1期間10日で最終日に24時間観察)で、3頭の繁殖育成牛と5cmに細断した3種類の粗飼料(イネWCS、チモシ-乾草、稲わら)を用い、ラテン方格法で調査する。
- 1頭当たりのTDN摂取量は試験区が多い傾向にあるが、TDN要求率は両区で差を認めない。また、稲わらは、試験区の方が切り換えが容易で、摂取量も多い傾向を示す(表1)。
- 肥育全期間の1日当たり増体量や各体測値は、両区に差を認めない(表2)。
- 血中ビタミンA濃度は、両区ともイネWCS、チモシ-乾草飽食時の11カ月齢時に最高値を示し、以後下降するが、試験区より対照区で低く推移する(図1)。
- 枝肉成績は、枝肉重量、ロ-ス芯面積、バラ厚、皮下脂肪厚、歩留基準値、BMSNo.の6形質に差はなく、肉色は対照区が薄い(表3)。
- イネWCSのRVIは、チモシ-乾草より大きい(表4)。
- 以上の結果から、粗飼料としての物理的価値は、イネWCSがチモシ-乾草に比べて高く、肥育牛に給与する場合、肥育前期においては十分応用可能であり、乾牧草の代替えとして有効活用できる。
[成果の活用面・留意点]
- 飼料イネのβ-カロテンの測定結果は、出穂後20日の葉部20.2mg/DMkg、30日の葉部11.2mg/DMkgとなり、刈り取り時期で大きく異なることから、給与にあたっては注意を要する。
[具体的データ]


| [その他] |
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| 研究課題名 |
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飼料イネサイレ-ジ給与による黒毛和種去勢牛肥育(II) |
| 予算区分 |
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県単 |
| 研究期間 |
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2001~2003年度 |
| 研究担当者 |
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古澤 剛、西村隆光、津田聡子(山口大学)、小澤 忍(山口大学) |
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