[成果情報名]

ケールジュース粕の反すう家畜における飼料特性

[要約] ケールジュース粕は、蛋白質含量が高く、第一胃内での分解性に優れているが、保存性の向上や硝酸態窒素濃度の低減からサイレージとしての利用が望ましい。しかし、ケールジュース粕サイレージは飼料粒度が細かく、給与時には反すう時間が短縮する。
[キーワード] ケールジュース粕、飼料成分、第一胃内分解特性、飼料粒度、咀嚼時間
[担当] 愛媛畜試・飼養技術室
[連絡先] 電話0894-72-0064、電子メールieki-hajime@pref.ehime.jp
[区分] 近畿中国四国農業・畜産草地
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 産業廃棄物として処理されているケールジュース粕の反すう家畜用飼料としての可能性を探るため、栄養成分含量や反すう胃内での分解特性を調べるとともに、保存性を考慮してサイレージ化したケールジュース粕の物理特性を、飼料粒度や給与時の咀嚼行動から検討する。

[成果の内容・特徴]

  1. 産出直後の生ケールジュース粕(RK)は、アルファルファ乾草(AH)並みの粗蛋白質を有しているが、水分含量が高いため、保存性に難点があると思われる。また、RKおよび470℃・180分で加熱乾燥したケールジュース粕(DK)の硝酸態窒素濃度は高いが、サイレージ化(SiK)により低下する(表1)。
  2. RKとSiKの第一胃内有効分解度は、乾物、粗蛋白質および中性デタージェント繊維ともにAHよりも有意に高く、優れた第一胃内分解特性を有している(表2)。
  3. 生ケールジュース粕単独(K)および生ケールジュース粕に乾物比65%のビートパルプを混合したもの(KB)に、それぞれ乳酸菌と繊維分解酵素を添加して調製したサイレージの飼料粒度分布を、アルファルファヘイキューブ(AHC)と比較すると、K>>KB>AHCの順に微細な粒度画分が多い(図1)。
  4. 日本在来種去勢ヤギの咀嚼時間を、AHC100%給与時(AHC区)と、AHCの乾物比50%をKサイレージ(K区)、あるいはKBサイレージ(KB区)に代替給与した場合で比較すると、K区とKB区の反すう時間およびKB区の総咀嚼時間が、AHC区に比べて有意に短くなる(表3)。

[成果の活用面・留意点]

  1. ケールジュース粕は、蛋白質含量が高く、第一胃内での分解特性に優れており、反すう家畜用飼料として有効である。
  2. ケールジュース粕の飼料としての利用は、保存性の向上と硝酸態窒素濃度の低減から、サイレージ化が望ましい。
  3. ケールジュース粕サイレージは、飼料粒度が細かく、給与時において反すう行動の低下を招く可能性があることから、給与の際には、他の飼料原料から飼料の物理性を確保することを留意しておく必要がある。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 青汁搾り粕の飼料化試験
予算区分 県単
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 家木 一、村上恭彦、枡井和恵、佐伯拡三

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