[成果情報名]

乳用牛の新鮮尿及び貯留尿のBODとCOD

[要約] カテーテルを用いて採取した新鮮尿のBODは11,916mg/L、CODは9,529mg/Lであり、これまでの基準値を大きく上回る。貯留期間1~2か月の標準的貯留尿は、BODが12,074mg/L、CODは6,774mg/Lで時間経過とともに低下傾向を示す。
[キーワード] 畜産環境、乳用牛、家畜ふん尿、BOD、COD
[担当] 岡山総畜セ・大家畜部・酪農飼料科
[連絡先] 電話0867-27-3321、電子メールshigetou_tanida@pref.okayama.jp
[区分] 近畿中国四国農業・畜産草地
[分類] 科学 ・参考

[背景・ねらい]
 家畜ふん尿の適性処理は、法制定に伴い急速に進む一方、農業による水質の窒素汚染、家畜ふん尿による地下水汚染などが懸念されている。乳用牛の尿を適正に処理するための環境負荷量を示すBOD及びCOD値は、貯留状態や産乳の有無で異なることが予想されるので、新鮮尿と貯留尿、乾乳牛と搾乳牛についてその差異を明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 乳用牛延べ32頭(泌乳後期)の新鮮尿(尿道装着のバルーンカテーテルで採取)のBODは11,916mg/L、CODは9,529mg/Lであり、従来の基準数値を大きく上回る(表1)。
  2. 搾乳牛(日乳量35kg)のBOD、CODは乾乳牛に比べ高く、高泌乳化に伴う1頭当たりの環境負荷量の増加が示唆される(表2)。
  3. 貯留尿(酪農家102戸から104試料を採取)には、5~10%程度のふんが混入し、比重などから約25%の尿槽で雨水等の流入が推察される。雨水等の流入が無いと思われる76件のBODは12,074mg/L、CODは6,774mg/Lである(表3)。
  4. 新鮮尿に牛ふん10%を混入した貯留尿は、時間経過に伴いBOD、CODの低下傾向を示す(図1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 乳用牛の尿環境負荷量の参考値として活用できる。
  2. BOD、COD値は、品種、飼料、栄養状態、環境及び尿量などの要因で変動する

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 貯留尿並びに牛の新鮮尿成分に及ぼす季節的要因等の影響に関する研究  
予算区分 県単
研究期間 2001~2002年度
研究担当者 谷田重遠、白石 誠、脇本進行、内田啓一、秋山俊彦。
発表論文等 1)谷田ら (2002) 岡総畜セ研報.13:17-23.
2)谷田ら (2003) 岡総畜セ研報.14:11-15

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