[成果情報名]

電撃型自動計数フェロモントラップによるチャノホソガ発生の自動調査

[要約] チャノホソガの発生消長調査において電撃型自動計数フェロモントラップは、粘着板式フェロモントラップと同傾向を示し、実用性が高い。トラップの稼働時間を調整することで、年間を通じた自動調査が可能である。
[キーワード]チャ、チャノホソガ、発生予察、フェロモントラップ、自動
[担当]京都府立茶業研究所・栽培課
[連絡先]電話0774-22-5577、電子メールkyoto-chaken@mail.pref.kyoto.jp
[区分]近畿中国四国農業・茶業
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 フェロモントラップは、チャノホソガの発生消長調査や防除適期の把握、防除要否の判断に有効であるが、誘殺数の定期的な調査や粘着板の交換等が必要で、生産者が実施するには労力的負担が大きい。そこで、誘引虫を自動計数できる電撃型自動計数フェロモントラップをチャノホソガへ適用し、発生消長調査の自動化の可能性を明らかにする。

[成果の内容・特徴]

  1. 電撃型自動計数フェロモントラップの計数値と実際にトラップに入った誘殺数には、ほぼ直線関係が認められる。計数値の誤差は全体の80%以上が誘殺数との差±20%以内に収まり、発生消長を把握するには十分な精度である(図1)。
  2. チャノホソガのフェロモントラップへの誘引は、日没後に始まり、大部分の誘殺は翌1時頃に終わる。誘殺ピーク時刻は季節により変動するが、電撃型自動計数フェロモントラップの稼働時刻を18時から翌1時にセットすれば、消費電力に制限のある太陽電池電源を使っても年間を通じた自動調査が可能である(図2)。
  3. 電撃型自動計数フェロモントラップの発生消長は粘着板式フェロモントラップと同じ傾向を示す(図3)。電撃型自動計数フェロモントラップは、粘着板式フェロモントラップの日当たり誘殺数が許容量を超える多発時でも計数が可能であり、明瞭なピークを把握できる。
  4. 電撃型自動計数フェロモントラップと粘着板式フェロモントラップの発蛾最盛日の差は全体の77.8%が±2日以内のズレであり、ほぼ一致する(表1)。

[成果の活用面・留意点]

  1. 他害虫に適用する場合、トラップの形状等の改良を必要とすることもある。
  2. 捕獲数は従来の粘着板式フェロモントラップと異なるので、過去のデータと比較する場合は留意する。
  3. 電撃型自動計数フェロモントラップは民間会社から購入可能である。
[具体的データ]    




[その他]
研究課題名 チャノホソガに対する電撃型自動計数フェロモントラップ実証試験
予算区分 府単
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 福永晃士、灰方正穂
発表論文等 福永ら(2002)茶研報 94(別):16-17

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