[成果情報名]

麦栽培ほ場におけるオオスズメノカタビラの防除法

[要約]香川県内の麦栽培ほ場で、近年発生が問題となっているオオスズメノカタビラに対する防除法として、麦の播種、耕起前に茎葉処理剤を散布し、播種後にイネ科雑草に効果の高いトリフルラリンを含む土壌処理剤を散布する防除体系が有効である。
[キーワード]ムギ、オオスズメノカタビラ、雑草防除、体系防除
[担当]香川農試・作物担当
[連絡先] 087-889-1121、fv0563@pref.kagawa.lg.jp
[区分]近畿中国四国農業・作物生産(冬作)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 最近、本県の麦栽培ほ場において局所的にオオスズメノカタビラの発生が認められる。出穂後のオオスズメノカタビラは、麦よりも長草で大型の雑草となり、発生量が多いと麦の倒伏を助長したり、収穫作業に支障を来す等の問題が生じる。そこで、オオスズメノカタビラの防除法について検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. 道端などに発生する中型の帰化雑草であるオオスズメノカタビラは、麦栽培ほ場では1mを超える大型の雑草となる(図1)。本種は種子繁殖も行う多年生植物で、夏場に湛水される水田内では一年生植物の生活環となる。稲刈り後の10月頃発生し、冬場にロゼット状のまま生育を続ける。春先に急速に伸長して、4月下旬に出穂し麦よりも長草となる。5月下旬には成熟して小麦の収穫期前に種子を落下させる(図2)。
  2. 麦播種前に既に発生している個体に対しては、グリホサートなどの茎葉処理剤で防除する必要がある。
  3. 麦播種後処理の土壌処理剤としては、トリフルラリンを含む除草剤の効果が高い(図3)。
  4. 麦播種耕起前のグリホサート液剤と麦播種後のトリフルラリン剤の体系防除が有効である(図4)。
  5. 上記の体系防除を行うことによって、麦栽培ほ場内でのオオスズメノカタビラの出芽時期が遅れ、発生本数と生育量を抑制できる。しかし、完全な防除は困難で、残草した個体からの種子生産があるため、単年で根絶させることは難しい(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 防除効果の高い生育期処理剤はなく、高い防除効果を得るためには体系防除が必要である。
  2. 単年で本種を根絶することは困難であるので、複数年継続して防除を行う。

[具体的データ]



[その他]
研究課題名 稲麦大豆の品種と栽培技術の改善に関する試験研究
予算区分県単
研究期間 2001~2002 年度
研究担当者藤田 究、宮下武則、村上優浩
発表論文等藤田ら(2004)、雑草研究49別号:66-67

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