[成果情報名]

裸麦「マンネンボシ」の出穂期予測

[要約]裸麦「マンネンボシ」の播種期から出穂期の発育速度と日平均気温及び日長との関係を計算し、この関係に基づいて作成したパソコンプログラムを使用すれば、出穂期が容易に予測できる。
[キーワード]ハダカムギ、マンネンボシ、出穂期予測、パソコンプログラム
[担当]愛媛農試・栽培開発室
[連絡先] 087-889-1121、fv0563@pref.kagawa.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・作物生産(冬作)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 愛媛県の裸麦主力品種は、「イチバンボシ」から「マンネンボシ」へ替わりつつあり、「マンネンボシ」の丸粒麦で倒伏に強い特徴を活かした高品質麦の安定生産が望まれている。裸麦の適切な栽培管理には生育状況の把握や穂肥の適期施用が重要であり、出穂時期の予測が不可欠である。そのため、播種期と生育期間の気温から出穂期が簡単に予測できるパソコンプログラムを作成する。
[成果の内容・特徴]
  1. 出穂予測モデルは発育速度法に基づく気象モデルで、関連する要因は日平均気温と日長(可照時間)である。発育速度(DVR)の積算値が発育指数(DVI)を示し、播種期の発育指数を0、出穂期のそれを1として、その期間の発育速度と日平均気温及び日長との関係をノンパラメトリック回帰で計算する。
  2. 播種期から出穂期の期間の平均気温は0~19.2℃の範囲にあるが、日平均気温が17℃以上の日は発育速度を0にすることで、予測誤差の標準偏差が最も小さい2.3日となる(図1)。
  3. 播種期から出穂期までの日数の標準偏差は8.2日であるのに対し、本法の予測誤差の標準偏差は2.3日と優れる。この時のDVR-気温・日長曲線では、12℃までは発育速度が直線的に増加するが、13℃以上では増加が頭打ちとなり、また日長が長いと発育速度は大きくなる(表1図2)。
  4. 得られたDVR-気温・日長曲線に基づき、F-BASICで作成したパソコンプログラムを使用すれば、「マンネンボシ」の出穂期が簡単に予測できる(図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 「イチバンボシ」も「マンネンボシ」と同様の方法で出穂期が予測できる。
  2. パソコンプログラムが利用できる地域は、県内平坦部の裸麦地帯である四国中央市、新居浜市、丹原町、今治市、北条市、松山市、大洲市の7カ所である。
  3. 「マンネンボシ」の穂肥時期は出穂前25~30日で、早い時には2月中旬となるため、2月上旬頃からの穂肥検討時に出穂期の予測を行い、穂肥時期決定の参考とする。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 稲麦大豆の品種と栽培技術の改善に関する試験研究
予算区分県単
研究期間 2001~2002 年度
研究担当者藤田 究、宮下武則、村上優浩
発表論文等藤田ら(2004)、雑草研究49別号:66-67

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