[成果情報名]

早生の水稲新品種「レーク65」

[要約]水稲新品種「レーク65」は出穂期、成熟期とも「コシヒカリ」並みの早生の良食味品種である。短強稈で耐倒伏性が強く、収量性は「コシヒカリ」よりやや優る。玄米の外観品質は良質で、高温年でも乳白粒、心白粒の発生が少ない。
[キーワード]イネ、レーク65、早生、良食味、良質
[担当]滋賀県農業総合センター農業試験場・先端技術開発部・生物工学担当
[連絡先] 0748-46-3081、s227561@pref.shiga.jp
[区分] 近畿中国四国農業・作物生産(夏作)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 県内では最近登熟期間の高温が原因と見られる米の外観品質の低下が早生品種で続いている。早生品種の栽培にあたって、登熟期間の高温を避け、籾数を制限するように栽培指導を行っているが、栽培管理だけでは十分に品質向上が図れていない。そこで、高温登熟性に優れ高温年でも品質の低下しにくい早生品種を育成する。
[成果の内容・特徴]
  1. 「レーク65」は滋賀県農業試験場(現滋賀県農業総合センター農業試験場)で1991年に「ヒノヒカリ」を母、「キヌヒカリ」を父として人工交配を行い、その後代から育成した品種である。
  2. 出穂期および成熟期は「コシヒカリ」とほぼ同じで、「キヌヒカリ」より2~3日早い早生の粳種である(表1)。
  3. 稈長は「コシヒカリ」より17cm、「キヌヒカリ」より6cm短く、穂長も「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」より短い。穂数は「コシヒカリ」と同程度で、「キヌヒカリ」よりやや多く、草型は“中間型”である(表1)。
  4. 収量性は、「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」と同程度からやや多収である(表1図1)。
  5. 玄米の千粒重は「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」よりやや重い。乳白粒、心白粒が少なく外観品質は「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」より優る(表1図2)。
  6. 耐倒伏性は「コシヒカリ」より明らかに強く、「キヌヒカリ」並の“強”である(表1)。
  7. 穂発芽性は「コシヒカリ」と同等以上の“極難”で、「キヌヒカリ」より穂発芽しにくい(表1)。
  8. 葉いもち、穂いもち圃場抵抗性は「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」より強い“中”、白葉枯病抵抗性は「コシヒカリ」と比べて同等からやや弱い(表1)。
  9. 食味は「コシヒカリ」と同等以上の良食味である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 平成17年度から滋賀県で認定品種に採用(予定)。
  2. 地力中庸以上の県内の平坦地に広く適する。
  3. 短強稈で耐倒伏性は強いが、良食味米生産の観点から多肥栽培は避ける。
  4. 生育期間を通じて葉色が濃く推移するが、穂肥は適期(幼穂長1mm、出穂25日前)に施用する。
  5. いもち病抵抗性は「コシヒカリ」および「キヌヒカリ」より強いが十分でなく、常発地で栽培する場合には留意する。
  6. 湛水直播栽培にも適する。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 水稲新品種育成試験
予算区分県単
研究期間 1991~2004 年度
研究担当者中川淳也、吉田貴宏、寺本 薫、野田秀樹、谷口真一

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