[成果情報名]

ブドウ根頭がんしゅ病菌の遺伝子診断

[要約] ブドウ根頭がんしゅ病菌はマルチプレックスPCR法による簡易同定ができる
[キーワード] ブドウ根頭がんしゅ病菌、遺伝子診断、マルチプレックスPCR
[担当] 岡山農総セ・農試・病虫研究室
[連絡先] 0869-55-0543、akira_kawaguchi@pref.okayama.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 ブドウ根頭がんしゅ病菌は培地上での識別が難しく、病原性の検定にはトマト苗に接種後3週間程度を要する。そこで、Agrobacterium属細菌 biovar3に対する特異的プライマーと、病原性遺伝子検出用特異的プライマーとを同時に用いて、ブドウ根頭がんしゅ病菌(A. tumefaciens biovar 3)のマルチプレックスPCR法による迅速な簡易同定法を開発する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. A. tumefaciens biovar 3の菌株では570bpと414bpのバンドが確認され、A. radiobacter biovar 3の菌株からは570bpのバンドのみが確認される(図1;代表的な菌株のデータのみ掲載)。
  2. biovar 3以外の、バラ、キクなどの根頭がんしゅ病菌で病原性を有する菌株(A. tumefaciens biovar 1及びbiovar 2, A. rhizogenes biovar 1)では414bpのバンドのみが検出されるが、病原性を持たない菌株(A. radiobacter biovar 1)ではどちらのバンドも検出されない(図1;代表的な菌株のデータのみ掲載)。
  3. 本手法を用いることで、従来の同定手法と比較して所要時間が大幅に短縮され、ブドウ根頭がんしゅ病菌の迅速検出が可能である(図2)。
  4. 以上の結果、ブドウ根頭がんしゅ病菌はマルチプレックスPCR法による迅速な簡易同定が可能である。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本法によるブドウ根頭がんしゅ病菌の迅速検出には特殊な機器、道具(サーマルサイクラー等)が必要である。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 病害虫・生育障害の診断と対策指導
予算区分 県単
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 川口 章、井上幸次、那須英夫
発表論文等 川口ら(2004)日植病報 70:284(講要).

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