[成果情報名]

つま面の防虫ネット設置によるキスジノミハムシの施設内侵入防止

[要約] 施設アブラナ科軟弱野菜栽培の問題害虫であるキスジノミハムシに対し、出入り口からの侵入が多いことを明らかにし、0.8mmの防虫ネットを、サイドと併用してつま面(出入り口を含む)に設置することで、施設内への成虫の侵入を防止し、被害を大幅に回避できる。
[キーワード] キスジノミハムシ、出入り口、防虫ネット、侵入防止
[担当] 兵庫農総セ・農技・病害虫防除部
[連絡先] 0790-47-1222、Hisanori_Tanaka@pref.hyogo.jp
[区分] 近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 軟弱野菜では病害虫に対して登録のある農薬が少なく、生産者は対策に苦慮している。農薬以外の防除法としてサイドネットが広く用いられており、0.8mm以下の目合いでキスジノミハムシの成虫侵入を防止できることが明らかになっている。しかし、出入り口を閉めた施設でも被害が拡大することから、侵入防止対策としてさらに有効なネットの利用方法が要望されている。そこで、一般農家の栽培施設で、0.8mmのサイドネットを張った施設内への侵入経路を明らかにし、サイドネットと併用して、出入り口を含むつま面にネットを設置し(図1)、その侵入防止効果について検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. チンゲンサイ定植直後から、施設の出入り口付近からキスジノミハムシの成虫および本種による被害が観察され、施設内への侵入は出入り口から起こる。夏場、無設置区におけるキスジノミハムシ成虫の侵入とその被害は、出入り口から内部へ順次拡大し、そのスピードは迅速で、20日程度で甚被害となり、収穫皆無となる(図2)。
  2. サイドネットと併用して、出入り口の侵入防止と人の出入りの簡便性を考え、つま面の出入り口に図1のように0.8mm目合いでファスナー付きのネット(以下つま面ネット)を張る。つま面ネット設置区では、キスジノミハムシに対し高い侵入防止効果が認められ、被害も軽微で推移し、収穫直前にはやや成虫数が増加するものの、被害は低く抑えられている(図3)。
  3. 無設置区の商品化率は0%であったのに対し、つま面ネット設置区は約70%となり、つま面ネットをプラスすることで高い増収効果が得られる(データ省略)。
[成果の活用面・留意点]
  1. つま面ネットはキスジノミハムシに対して高い侵入防止効果が得られるため、軟弱野菜だけでなく多くの施設栽培で広く活用できる。
  2. 出入り口を広く開閉させるために、ファスナーの数を増やすなどの工夫をすることで、耕耘や収穫時の作業性を高めることができる。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 クリーンエネルギーを利用した野菜の安定生産技術
予算区分 国庫
研究期間 2001~2004年度
研究担当者 田中尚智、八瀬順也

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