[成果情報名]

イチゴのヒラズハナアザミウマに対する要防除水準の設定

[要約] ヒラズハナアザミウマによるイチゴ成熟果の被害果率を10%以下にするには、開花している100花当たりのヒラズハナアザミウマ寄生成虫数が10~11頭になった時、または、ヒラズハナアザミウマ成虫の寄生花率が10%になった時に防除を行うとよい。
[キーワード] イチゴ、ヒラズハナアザミウマ、果実被害、要防除水準
[担当] 香川農試・病害虫担当
[連絡先] 087-889-1121、kw3558@pref.kagawa.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 イチゴ栽培では、春先からアザミウマ類の発生量が増加し、果実に深刻な被害を与える。しかし、防除の判断基準が明確でないことから、現場ではアザミウマ類防除に苦慮している。そこで、イチゴの花に寄生しているヒラズハナアザミウマ成虫数と果実被害との関係から防除要否を判断するための基準を設定するとともに、それを用いて防除効果を検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. 開花している100花(開花~落弁中)当たりに寄生しているヒラズハナアザミウマ成虫数(X:対数変換値)と成熟果の被害果率(Y:逆正弦変換値)との間には高い正の相関関係が認められる(図1)。成熟果の被害果率が10%となるのは、開花している花に寄生しているヒラズハナアザミウマ成虫数が100花当たりで10~11頭になった時である。
  2. 寄生花率(X:逆正弦変換値)と開花している100花当たりのヒラズハナアザミウマ寄生成虫数(Y:対数変換値)との間に高い正の相関関係が認められる(図2)。100花当たりヒラズハナアザミウマ寄生成虫数が10頭となるのは寄生花率が約10%の時である。したがって、寄生花率で100花当たりヒラズハナアザミウマ寄生成虫数を推定することも可能である。
  3. 以上の結果に基づいて、要防除水準を、開花している100花当たりヒラズハナアザミウマ寄生成虫数が10~11頭、あるいはヒラズハナアザミウマ成虫の寄生花率を10%とすることにより、4月以降のヒラズハナアザミウマによる果実被害の発生を低く抑えることができる(図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 栽培様式は高設養液栽培である。
  2. 検討した品種は女峰で、アザミウマ類の優占種はヒラズハナアザミウマであるため、女峰以外の品種や、優占種がヒラズハナアザミウマ以外である場合は要防除水準の再設定が必要である。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 園芸作物における病害虫の総合防除技術の確立
予算区分 県単
研究期間 1998~2003年度
研究担当者 生咲 巖、藤本 伸、松本英治
発表論文等 藤本・松本(2003)四国植物防疫研究38:66(講要)

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