[成果情報名]

イネクロカメムシの粒剤箱施用による防除

[要約] イネクロカメムシの防除にはネオニコチノイド系粒剤の育苗箱施用が有効である。
[キーワード] イネ、イネクロカメムシ、ネオニコチノイド系、育苗箱施用
[担当] 島根県農業試験場・環境部・病虫グループ
[連絡先] 0853-22-6650
[区分] 近畿中国四国農業 生産環境(病害虫)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 イネクロカメムシは旧来からの水稲害虫であるが、近年、各地で発生し問題となっている。本種の防除は主に生育期の粉剤や液剤散布によるが、収穫期に稲株が枯死して初めて被害に気づく場合も多く常発地では対策に苦慮している。そこで、水稲初中期害虫を長期間防除できることで普及が進むネオニコチノイド系の育苗箱処理剤を用いたイネクロカメムシの防除効果について検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. 5月第2~3半旬移植栽培においてチアメトキサム2%ピロキロン12%粒剤、ジノテフラン2%プロベナゾール24%粒剤、クロチアニジン1.5%粒剤を播種時や移植当日に育苗箱施用したところ、イネクロカメムシ越冬(侵入)成虫に対して高い防除効果が認められる(図1)。
  2. 同時期の移植栽培においてベンフラカルブ(5%)粒剤50g/箱及びカルタップ(4%)粒剤50g/箱の育苗箱施用は本種に対する防除効果が認められない(図1)。
  3. 圃場での発生時にエトフェンプロックス(1.5%)粒剤3kg/10aを散布したところ、越冬成虫に対して優れた防除効果が認められる。また、MEP(50%)乳剤1000倍液の150L/10a散布は越冬成虫の密度を低下させるが残効性に乏しい(図1)。
  4. イネクロカメムシに対するネオニコチノイド系粒剤の育苗箱処理の防除効果は高く、常発地帯では従来のカーバメート系などの粒剤から切り替えることで省力的な同時防除が可能であり、本田初中期の防除労力が軽減できると考えられる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 2005年1月現在の農薬登録では、イネクロカメムシに対してチアメトキサム2%ピロキロン12%箱粒剤は適用があるが、他の各箱施用薬剤及びエトフェンプロックス粒剤は適用がない。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 斑点米カメムシ類防除対策試験
予算区分 交付金
研究期間 2002~2004年度
研究担当者 小塚雅弘

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