[成果情報名]

施設栽培ブドウのハダニ類の土着天敵に対する薬剤の影響

[要約] 施設栽培ブドウに発生するハダニ類の主要な土着天敵であるハダニアザミウマとミヤコカブリダニに対して影響の小さい薬剤を選出した。
[キーワード] 施設栽培ブドウ、ハダニ類、土着天敵、薬剤影響評価
[担当] 岡山県農業総合センター農業試験場・病虫研究室
[連絡先] 0869-55-0543、toshihiro_sano@pref.okayama.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 施設栽培ブドウ(マスカット・オブ・アレキサンドリア)に発生するハダニ類の主要な土着天敵であるハダニアザミウマとミヤコカブリダニについて、各種薬剤の影響を明らかにし、土着天敵を活用したハダニ類防除に資する。
[ 成果の内容・特徴 ]
 ハダニアザミウマについては、ナミハダニを餌としたインゲンマメ葉片に成虫または1~2齢幼虫を接種した後、回転式薬剤散布機で薬剤を散布し、1日後に生存率を調査した。ミヤコカブリダニについては、同様に葉片上の卵に薬剤を散布し、7日後に成虫への発育率を調査した。
  1. ハダニアザミウマに対して、影響の小さい殺ダニ剤は14剤のうち10剤(フェンピロキシメート、ヘキシチアゾクス、ピリダベン、テブフェンピラド、酸化フェンブタスズ、BPPS、ミルベメクチン、エトキサゾール、ビフェナゼート、アセキノシル)、殺虫剤は15剤のうち1剤(ブプロフェジン)である。影響程度が大きかった薬剤のうち、殺虫剤のDDVP、DEP、ダイアジノンは影響期間が3~7日と短かい。
  2. ミヤコカブリダニに対して、影響の小さい殺ダニ剤は6剤(ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、フェンプロパトリン、BPPS、クロルフェナピル、アセキノシル)、殺虫剤は11剤(DMTP、DEP、ブプロフェジン、イミダクロプリド、アセタミプリド、トラロメトリン、ダイアジノン、チアメトキサム、クロチアニジン、ジノテフラン、DDVP)である。
  3. 殺菌剤は、両天敵に対しいずれも影響が小さい。
[成果の活用面・留意点]
  1. 施設栽培ブドウ(岡山県)では、ハダニアザミウマは7~8月の盛夏期に、ミヤコカブリダニを含むカブリダニ類は9~11月の秋期に発生が多いので、これらの時期にはできるだけ影響の小さい薬剤を使用する。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 天敵を活用した温室ブドウのハダニ類防除技術の確立
予算区分 国補(病害虫防除農薬環境リスク低減技術確立事業)
研究期間 1999~2003年度
研究担当者 佐野敏広

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