[成果情報名]

セイヨウミツバチによって受粉した促成栽培ナスの収量及び果実の形状

[要約] ナス促成栽培において、セイヨウミツバチによる受粉ではセイヨウオオマルハナバチに比べて収量は同等だが、11~3月に形状不良果率が高まる。また、1葯当たり稔性花粉量が0.5 mg以下になると着果率が低下し、形状不良果率が高まる。
[キーワード] ナス、マルハナバチ、ミツバチ
[担当] 岡山農総セ農試・野菜・花研究室
[連絡先] 0869-55-0277、mitsuharu_hikawa@pref.okayama.jp
[区分] 近畿中国四国農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 セイヨウオオマルハナバチ(以下マルハナ)に比べて単価が安く、巣箱の利用可能期間の長いセイヨウミツバチ(以下ミツバチ)の利用が一部の産地で試みられている。そこで、 ミツバチによる受粉が促成栽培ナスの収量及び果実形状に及ぼす影響についてマルハナと比較検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. ミツバチ受粉とマルハナ受粉に収量差はないが、ミツバチ受粉では上物率が低く、形状不良果率は高い。台木品種間では 「台太郎」台と「トレロ」台の収量に有意差が認められないが、「台太郎」台では上物率が高く形状不良果率は低い(表1)。
  2. ミツバチ受粉の形状不良果率を開花月別にみると、11~3月の形状不良果率は19~31%とマルハナ区に比べて高いが、4月以降低下してマルハナ受粉と同等になる(図1)。
  3. 開花時の1葯当たり稔性花粉重が0.5 mg以下になると、マルハナ受粉に比べミツバチ受粉の着果率は低下し形状不良果率が高まる(図2図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 稔性花粉重は、葯をデシケータ内で6時間乾燥させた後シャーレに入れ、2分間手で強く素早く振って葯から花粉を取り出し、花粉重量を測定した。花粉発芽率は、寒天培地(しょ糖100 g/l、ホウ酸10 mg/l、寒天8 g/l,pH 5.0)に置床した花粉を25℃全暗条件で24時間培養して検鏡し発芽率を算出し、次式により求めた。稔性花粉重量=花粉重量×花粉発芽率/100
  2. マルハナネットでは、目合いが大きすぎて逃亡するのでミツバチ導入ハウスには、2.5mm×5mm目合い程度の逃亡防止ネットをハウス開口部に張る。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 多様な生物機能を活用した快適で安心な促成ナス生産技術の確立
予算区分 県単
研究期間 2002年度
研究担当者 飛川光治
発表論文等 飛川光治 (2004) 園学研3(2):175-178

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