[成果情報名]

トルコギキョウの10月出し栽培における切り花品質の向上

[要約] 山陰地方における種子低温処理を用いた無加温10月出し栽培において、花色が豊富で、寡日照下での開花性の高い早生~中生品種に対し、定植後10日までに短日処理を2~3週間することにより、10月に高品質な切り花を生産できる。
[キーワード] トルコギキョウ、短日処理、種子低温処理、ロゼット
[担当] 島根県農業試験場・園芸部・野菜花きグループ
[連絡先] 0853-22-6650、noshi@pref.shimane.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・花き
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 山陰地方における平坦地の無加温10月出しトルコギキョウ栽培では、種子低温処理とロゼットしにくい品種を用いた栽培技術が可能になりつつある。しかし、この技術で栽培される高品質な切り花は中生~晩生品種の一部に限られるため、花色が限定されていたり、また出らい期以降が寡日照などの場合には開花遅延やブラスチングの発生などで収穫できない恐れがある。そこで、花色が豊富でかつ寡日照下で開花しやすい早生~中生品種を用いて、高品質化のための短日処理方法を検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. 最適な定植期(本葉2~2.5対展開期)は7月中旬である(図1)。
  2. 短日処理は、定植後10日(抽だい初期)までに開始すると、節数や切り花重を増加させる効果が高い。それ以降は短日処理の効果は小さくなる(図2)。
  3. 短日処理によるロゼット化は認められない。節数、切り花重等の切り花品質の確保と10月中心に収穫するためには2~3週間処理が適当である。4週間処理では開花期が遅延し、10月末までに収穫を終えることができない(表1)。
  4. 適応可能な品種は、「アリスパープル」、「メロウパープル」、「メロウバイオレット」、「あずまの碧波」、「フローネブルーピコティ」、「メロウピンク」、「アリスピンク」、「フローネピンクフラッシュ」、「アリスホワイト」、「彩の雪」、「あすかの萌黄」である。
  5. この栽培技術により、10月に冷房育苗(播種から定植まで昼温25℃、夜温15℃で育苗)と同程度の切り花品質で出荷できる(表1図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 短日処理の方法は、日長時間を9時間(8:30~17:30)とし、100%遮光のシルバーポリフィルムで畝をトンネル状に被覆するか、内張りの自動開閉装置を利用してハウス全面を被覆する。
  2. 定植前2週間から短日処理終了までは施設全体を30~50%で遮光し、施設内温度を下げる。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 トルコギキョウのロゼットレス系統の栽培技術の確立
予算区分 県単
研究期間 2000~2002年度
研究担当者 金森健一、勝部有紀子
発表論文等 金森(2003)園芸学会中国四国支部研究発表要旨42:48

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