[成果情報名]

穂冷蔵処理した「神馬」の20℃加温による開花遅延の軽減

[要約] 秋ギク「神馬」では、穂冷蔵の処理期間が長いほど暗期中断終了後に節数が増加し、開花は遅延する。開花遅延は、定植直後からの20℃加温により軽減できるが、15℃では十分でない。
[キーワード] 穂冷蔵、秋ギク、開花遅延、加温温度
[担当] 広島農技セ・花き栽培研究部
[連絡先] 082-429-3067、ngckaki@pref.hiroshima.jp
[区分] 近畿中国四国農業・花き
[分類]科学・参考

[背景・ねらい]
 2~4月出荷作型における秋ギク「神馬」の著しい開花遅延は、穂冷蔵処理や定植後の低温管理(加温温度10℃)が関与するとされている。そこで、穂冷蔵処理期間の違いによる開花遅延の程度や定植後の異なる温度条件下での生育および開花反応を検討することによって、開花遅延の軽減対策の参考とする。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. 暗期中断終了日から開花日までの節数の増加量は、暗期中断終了前の加温温度を低くした15・15(暗期中断終了前・後の加温温度、以下同じ)および15・20℃で、穂冷蔵処理期間が長いほど顕著に増加するが、20・15℃では処理期間の長短に関わらず、ほぼ一定の27節となる(図1)。
  2. 暗期中断終了日から発らい日までの日数は、15・15℃において4~9日多く、15・15および15・20℃では、穂冷蔵処理の期間が長いほどわずかに増加する。20・15℃においては、処理期間の長短に関わらず、ほぼ一定の20日となる(図2)。
  3. 暗期中断終了日からの到花日数は、15・15℃において、他より11~21日多く、また、穂冷蔵処理の期間が長いほど増加する。15・20℃では、処理期間が長いとわずかに増加する。20・15℃では、処理期間の長短に関わらず、ほぼ一定の44日となる(図2)。
  4. 穂冷蔵処理によって引き起こされる開花遅延は、定植直後からの加温温度15℃6週間の遭遇では十分に解消できないが、20℃まで高めて6週間遭遇させると開花遅延はほぼ回避できる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 供試したすべての挿し穂は、加温温度を15℃としたプラスチックハウス内から採穂したものである。
  2. 穂冷蔵処理を20~40日間行った場合、定植後から暗期中断終了までの加温温度を15℃と低くしても、その後を20℃と高めれば開花遅延をほぼ6日以内に軽減できる。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 国際化に対応する低コスト切り花生産技術の確立
予算区分 県単
研究期間 2000~2003年度
研究担当者 石倉 聡、藤田暁子
発表論文等 石倉・藤田(2004)園学中四支部研究発表要旨43:34.
石倉・藤田(2003)園学中四支部研究発表要旨42:50.

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