[成果情報名]

緑茶ガラによるジャージー牛乳黄色度の向上効果

[要約] 緑茶ガラには多量のβ-カロチンが含まれており、乳牛用飼料として給与することにより、ジャージー牛乳の特徴の一つである生乳黄色度の向上が可能である。
[キーワード] 緑茶ガラ、乳用牛、β-カロチン、ジャージー牛乳
[担当] 岡山総畜セ・大家畜部・酪農飼料科
[連絡先] 0867-27-3321、yuuji_tanabe@pref.okayama.jp
[区分] 近畿中国四国農業・畜産草地
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 岡山県北の蒜山地域は日本で飼養されているジャージー牛の1/4が集まる産地であり、地元酪農協で製造・販売されるヨーグルトは、表層に分離する黄色のクリーム層を特徴として人気を集めている。この黄色味は乳中のβ-カロチン濃度が高いジャージー種特有のものであるが、摂取飼料の影響を受けやすく季節的な変動が問題となっている。
緑茶ガラにはβ-カロチン等脂溶性ビタミン類が高濃度に残存することが報告されており、β-カロチンに注目した飼料給与による牛乳色の向上効果について検討する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. 緑茶ガラはTMR中に乾物比10%の割合で添加し(表1)、乳酸菌を加えて給与時までサイレージ保存する。
  2. 上記TMRを3週間給与した牛群では、給与直後から生乳黄色度及びβ-カロチン濃度が上昇し、緑茶ガラ無添加の対照群に比較して明らかな効果が確認できる(表2)。また、遠心分離したクリームでは生乳よりもさらに大きな増加(p<0.01)を示す(図1)。
  3. 産乳量、産乳成分及び血液成分は対照群と比較しても給与の影響は見られない(表3)。
  4. 分離給与では濃厚飼料給与量に対して原物比40%の割合で緑茶ガラを混合したものを給与する。この場合、緑茶ガラの給与量は総飼料摂取量に対して乾物比4%となるため対照群に対して有意な差はないが、給与期間を通じて生乳黄色度は上昇傾向を示す(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. ヨーグルトをはじめクリームを利用した加工品においては、より高い向上効果が期待できる。
  2. 緑茶ガラは牛に対する嗜好性が劣るため、TMRでの給与が望ましい。
  3. 緑茶ガラは工場からの排出量及び排出時期が制限されるため、必要とする時期まで保存しておく体制が必要である。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 地域食品製造副産物を利用した高機能畜産物の生産技術の開発
予算区分 国庫・県単
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 田辺裕司、秋山俊彦、栗木隆吉、谷田重遠
発表論文等 田辺ら(2003) 岡総畜セ研報. 15:11-17.

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