[成果情報名]

トウモロコシ・ソルガムの硝酸態窒素濃度簡易測定技術

[要約] 汁液診断によるトウモロコシ・ソルガムの硝酸態窒素含量推定では個体間差や部位別の蓄積の偏りが問題となる。この技術はこれらの誤差を軽減し、手順を簡易化するため、茎の特定節を用いた、少量サンプルによる安全性判断法と、推定値算出法で構成される。
[キーワード] トウモロコシ、ソルガム、硝酸態窒素、簡易測定
[担当] 高知畜試・環境飼料科
[連絡先] 0889-22-0044、katsurou_yokoyama@ken4.pref.kochi.jp
[区分] 近畿中国四国農業・畜産草地
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 生産現場で迅速・簡易に飼料作物の硝酸態窒素濃度を測定し給与飼料の安全性を確認できる技術として、トウモロコシ・ソルガムについては茎部汁液の硝酸態窒素濃度から作物体全体の含量を推定する手法が過去にも取り組まれていた。しかし、それらの手法の多くでは個体間や部位間に推定含量の変動が大きく、より詳細な濃度測定を行うためにはサンプル数を増やす手間が必要になる。そこでより現場向きに簡易で確実な診断を行う技術を確立する。
[ 成果の内容・特徴 ]
  1. トウモロコシ・ソルガムの硝酸態窒素は図1に示すとおり、茎の中位部の「節」により多く蓄積される傾向があるので、茎の汁液による測定を地際からの高さを指標にして行う場合、誤差が生じやすい。そこで作物全体の硝酸態窒素濃度を最も反映する節をサンプリングすることで改善を図っている。
  2. この技術は少量のサンプルから硝酸態窒素濃度の安全性を判断する下記3の方法と、ある程度のサンプルから硝酸態窒素濃度の推定値を算出する下記4の方法から構成される。
  3. トウモロコシ・ソルガムの硝酸態窒素濃度の安全性判断法:出穂期前後のほ場より4個体をサンプリングする。特定の節(トウモロコシの場合は茎の中央に直近の節、ソルガムの場合は茎の地際から4分目に直近の節)をペンチで搾って汁液を採取し、所定の倍率に希釈する。希釈液の硝酸イオン濃度を硝酸イオンメーター、RQフレックスシステム(5-225mg/l NO3)、メルコクアント試験紙、クアントフィックス試験紙のいずれかで測定し、得られた値を線形式(誤差を吸収するため標準偏差を上乗せ)に代入することで注意を要するとされる濃度に達していないかを確認する(図2表1)。
  4. トウモロコシ・ソルガムの硝酸態窒素濃度推定値算出法: 上記3で用いた部位を必要なサンプル数採取し上記3と同様に汁液分析を行い、得られた数値を線形式に代入する(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. トウモロコシ、ソルガムいずれも出穂後日数が多いほど測定誤差が広がる傾向がある。
  2. 硝酸イオンメーターは電極に寿命があるため1年以上経過した電極による数値は再検討が必要である。

[具体的データ]


[その他]
研究課題名 飼料作物中硝酸態窒素濃度の簡易測定技術
予算区分 県単
研究期間 2002~2003年度
研究担当者 横山克郎

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