[成果情報名]

高知ナス新系統「ナス高育交2号」

[要約]国産ナス品種を素材として、葯培養により高知ナスF1系統「ナス高育交2号」を育成した。促成栽培において、「ナス高育交2号」は80~100gの果実を収穫でき、良好な果実品質と多収性を示す。
[キーワード]ナス、促成栽培、葯培養、品種育成、ナス高育交2号
[担当]高知農技セ・作物園芸部・育種バイオテクノロジー科(現:育種開発部・園芸作物担当)
[連絡先]電話 088-863-4916、電子メール masahisa_okada@ken4.pref.kochi.jp
[区分]近畿中国四国農業・生物工学
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 高知県のハウス促成ナスは高知ナスと呼ばれ、本県の最重要園芸品目の一つであるが、市場からは果実のボリューム感不足や青べた果が多いことが指摘され、近年評価が低下してきている。そこで、「千両」や現行品種の「竜馬」を素材とし、葯培養手法を用いて本県独自の新品種を育成する。育種目標は、ボリューム感のある80~100gの果実での収穫に適し、現行品種「竜馬」と同等以上のA品収量を持つ品種とする。
[成果の内容・特徴]
【成果の内容・特徴】
  1. 「ナス高育交2号」は、「竜馬」および「千両」の葯培養により得られた固定系統のうち、竜馬ac-13と千両 ac-9の交配により育成されたF1系統である(図1)。
  2. 「竜馬」と同等以上の収量性を示し、A品果率は高い(表12)。
  3. 果実肩部が太く果実にボリューム感があり、80~100gでの収穫に適する(図1表13)。
  4. 果皮の張りや光沢に優れ、青べた果の発生が「竜馬」より少ないなど、果実の外観品質が高い(図1表3)。なお、果肉が緻密で柔らかく、「竜馬」より浅漬け加工適性は高い。
  5. 側枝の発生は「竜馬」ほど多くないため、過繁茂になりにくい(表3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 低温での収量性が劣るため、無加温促成栽培には適さない。
  2. 草勢の低下による収量・品質の低下が大きいため、かん水、施肥等の栽培管理を徹底する。特に栽培初期には適宜かん水を行い、草勢維持に努める。
  3. 適用範囲は、高知県内加温促成ナス産地とする。
  4. 2005年8月に本系統を品種登録申請した。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名「高知ナス」の外観品質向上のための技術開発
予算区分県単
研究期間2003~2006年度
研究担当者岡田昌久、石井敬子、松本満夫、小松秀雄、橋本和泉
発表論文等品種登録出願日 2005年8月15日、品種登録出願番号 第18674号

目次へ戻る