[成果情報名]

ホウレンソウの収量及び品質関連成分に対する竹炭の施用効果

[要約]竹炭を100kg/a全層施用することにより、ホウレンソウの収量が増加し水溶性シュウ酸が減少する。また、有機質肥料を用いると、アスコルビン酸が増加し硝酸態窒素は低下する。
[キーワード]ホウレンソウ、竹炭、有機質肥料、アスコルビン酸、硝酸態窒素
[担当]島根農技セ・環境部・土壌環境グループ
[連絡先]電話番号 0853-22-6650、電子メール abe-satoshi@pref.shimane.lg.jp
[区分]近畿中国四国農業・生産環境(土壌・土木・気象)
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 竹林面積の増加とともに伐採した竹材の有効利用が求められており、竹炭の生産が行われているが、供給過剰となりつつあるため農業への利用が期待されている。土壌改良資材としての利用の他に、ほ場埋設によってホウレンソウの連作障害を軽減できることが明らかになっているが、収量や品質に対する影響は調査されていない。そこで、竹炭の施用がホウレンソウの収量及び品質関連成分に及ぼす影響について検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. 竹炭は初作の播種前に100kg/aを15cmの深さに全層混和する。施肥量及び耕種概要は表1のとおりであり、基肥は全層施用、追肥は表層施用とする。
  2. 竹炭の施用によりホウレンソウの収量は10~30%増加する(図1)。
  3. 竹炭施用により、ホウレンソウの水溶性シュウ酸は10~15%低減する。しかし、アスコルビン酸含量や硝酸態窒素含量は一定の傾向が認められず、竹炭施用の影響は判然としない(図1)。
  4. 竹炭を施用したホウレンソウ栽培において、使用する肥料が収量に及ぼす影響をみると、化学肥料と有機質肥料で明確な違いはない(図2)。
  5. ホウレンソウのアスコルビン酸含量は、有機質肥料を使用すると増加する。一方、水溶性シュウ酸含量は、化学肥料を使用した場合と同等であるが、硝酸態窒素含量は10~50%低減する(図2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 竹炭の施用量や効果持続期間については、今後検討する必要がある。
  2. 砂丘未熟土を1m客土し、約20年経過したビニールハウス内での試験結果である。土壌の硝酸態窒素は4.4mg/100g、腐植は2.7%、CECは10.0cmol(+)/100gである。
  3. 使用した竹炭はモウソウチクを約650℃で炭化し、1~4cmの大きさに破砕したものである。仮比重は約0.6kg/L、単価は130円/Lであり、100kg/aの施用だと約21,600円/a程度になる。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名環境保全型農法による特色ある野菜栽培技術の確立
予算区分国補
研究期間2003~2005年度
研究担当者安部 聖、野田 滋、朝木隆行、高橋 慎、小川哲朗

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