[成果情報名]

万願寺トウガラシの疫病・青枯病複合抵抗性台木「トウガラシ安濃4号」の選定

[要約]「トウガラシ安濃4号」は万願寺トウガラシの疫病・青枯病複合抵抗性台木として実用性が高く、有望である。
[キーワード]トウガラシ、接木栽培、疫病、青枯病、複合抵抗性台木
[担当]京都農総研・野菜部
[連絡先]電話番号 0771-22-6492、電子メール t-nakazawa46@mail.pref.kyoto.jp
[区分]近畿中国四国農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 京都府内の万願寺トウガラシ産地では、連作による疫病・青枯病の多発が産地の維持、発展上の大きな不安定要因となっており、対策として抵抗性台木に期待が寄せられている。そこで、(独)野菜茶業研究所で育成中の疫病・青枯病複合抵抗性台木「トウガラシ安濃4号」等について、万願寺トウガラシ台木としての有効性を検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. 「トウガラシ安濃4号」を台木とする万願寺トウガラシは、京都府内から分離した強毒性の疫病菌、青枯病菌の接種検定において慣行台木「ベルマサリ」(表1)の他、「トウガラシ安濃3号」、「ベルホマレ」、万願寺トウガラシ(自根)、伏見トウガラシ(自根)などより抵抗性において優れる。
  2. 「トウガラシ安濃4号」を台木とする万願寺トウガラシは、産地の青枯病汚染ほ場においても「ベルマサリ」台木より優れた抵抗性を示す(表2)。
  3. 「トウガラシ安濃4号」を台木とする万願寺トウガラシの収量は「ベルマサリ」台木と同程度である(図1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 「トウガラシ安濃4号」は「ベルマサリ」より優れた疫病・青枯病複合抵抗性を有するが、多発ほ場では罹病植物の持ち出し、地温・気温上昇抑制資材の使用、安定的な水分管理、根を損傷させない管理等の耕種的防除と、薬剤・熱水等による土壌消毒の併用が必要である。
  2. 「トウガラシ安濃4号」の育苗時の茎径肥大は「ベルマサリ」より遅いため、「ベルマサリ」より早く播種する必要があり、2月中~下旬接木の場合、10~14日早く播種する。
  3. 「トウガラシ安濃4号」はPMMoV抵抗性を有するが、万願寺トウガラシは抵抗性を持たないので、PMMoVの予防に努めるとともに、発生ほ場での栽培は避ける。
  4. 「トウガラシ安濃4号」は2008年度に品種登録、2009年度から一般に入手可能となる見通しである。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名辛味の発現しない万願寺とうがらし系統の育成と安定生産技術
(2)疫病・青枯病複合抵抗性台木を用いた接木栽培技術の開発
予算区分受託(ブランドニッポン)
研究期間2002~2005年度
研究担当者中澤 尚、樫本紀博、橋本典久

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