[成果情報名]

シシトウガラシ接ぎ木株の萎凋要因の解明

[要約]PMMoV罹病性のシシトウガラシの接ぎ木栽培では穂木・台木品種の組み合わせにより急性萎凋することがある。その要因の1つとしてPMMoV抵抗性台木を用いた場合のPMMoV(病原型P1,2)感染による過敏感反応がある。
[キーワード]シシトウガラシ、ウイルス、接ぎ木、台木
[担当]和歌山農技セ・農試・栽培部
[連絡先]電話番号 0736-64-2300、電子メール etoh_k0001@pref.wakayama.lg.jp
[区分]近畿中国四国農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 和歌山県内におけるシシトウガラシ栽培では、臭化メチル全廃後、疫病などの土壌伝染病害による被害が拡大する傾向にあり、耕種的な防除対策の1つとして抵抗性台木の導入が求められている。しかし、接ぎ木株は、穂木・台木の組み合わせによっては急性萎凋し、枯死に至ることがある。そこで、県内栽培品種である「紀州ししとう1号」、「つばきグリーン」、「葵ししとう」に適する台木品種を選定するため、促成栽培および半促成栽培において、これら穂木3品種とピーマン台木5品種の組み合わせについて、接ぎ木の親和性と、県内に広く発生しているトウガラシマイルドモットルウイルス(PMMoV、病原型P1,2)感染時の接ぎ木株の反応について明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. 「紀州ししとう1号」はL+、「つばきグリーン」はL1a、「葵ししとう」はL+:L1a ≒ 1:1のトバモウイルス抵抗性因子型を有する(表1、一部既存資料等により作成)。
  2. シシトウガラシ穂木3品種とピーマン台木5品種の組み合わせ(表2)について接ぎ木を行うと、全ての接ぎ木株はPMMoV(P1,2)接種まで親和性を有する。
  3. PMMoV(P1,2)を接ぎ木株の穂木新葉部に接種すると、これに抵抗性の「安濃4号」、抵抗性と罹病性が混在する「安濃3号」を台木とする株には、急性萎凋し、枯死に至るものがある。罹病性の「スケットC」、「ベルホマレ」、「PB11」を台木とする株は、半促成栽培における「葵ししとう」と「ベルホマレ」の組み合わせを除いて萎凋せず、一部の葉に軽微な黄化が発生する(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. PMMoVにはP1,2、P1,2,3の2つのタイプの病原型があり、今後、P1,2,3タイプについての検討が必要である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名果菜類の産地レベルアップ技術開発
予算区分県単
研究期間2004~2005年度
研究担当者衛藤夏葉、西森裕夫、増田吉彦、藤岡唯志(和歌山農技セ・暖地園芸センター)
発表論文等衛藤ら(2006)、園学雑75 (別1) 347.

目次へ戻る