[成果情報名]

セル苗キュウリへの高濃度液肥施用による活着と初期生育の促進

[要約]72穴セルトレイで育苗するキュウリ苗に、通常の定植適期である接ぎ木15日目からEC2.4dS/mの高濃度液肥約2リットル/箱を1日2回施用し、接ぎ木20日目頃に直接定植すると、定植直後より旺盛な生育を示し初期収量が多くなり、ポット苗と同程度の収量が得られる。
[キーワード]キュウリ、セル苗、直接定植、液肥
[担当]愛媛農試・栽培開発室
[連絡先]電話番号 089-993-2020、電子メール fukuda-yasuhiko@pref.ehime.jp
[区分]近畿中国四国農業・野菜
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 キュウリ栽培においてセル苗の直接定植は育苗と定植作業の省力化が図れるが、ポット苗に比べて収穫の開始が遅く、収量が少ない欠点がある。そこで、セル苗の育苗後期に高濃度の液肥施肥をおこないながら通常より長期育苗することで徒長のない大苗を育成し、活着と初期生育を促進して収量の向上を図る。
[成果の内容・特徴]
  1. 72穴セルトレイ(容量32ml)で育苗中のキュウリ苗に、通常の定植適期である接ぎ木15日目からEC2.4dS/mの高濃度液肥(大塚養液土耕3号500倍液)約2リットル/箱を1日2回施用し、5~7日長く育苗すると、定植時の草姿は接ぎ木15日苗よりも大きく、ポット苗に近い苗姿となる(表1)。
  2. 通常より長く育苗しただけでは葉が小さく茎の長い徒長した苗になるが、高濃度液肥の施用によりセルトレイで長期間育苗しても充実した苗となる(表1)。
  3. 高濃度液肥を施用したセル苗を同時期に定植すると、定植直後より生育が旺盛でポット苗に近い生育を示す。また初期収量も多く、総収量もポット苗と同程度となる(表2)。
  4. 高濃度液肥を施用した苗は定植時の葉柄汁液中硝酸イオン濃度が極めて高くなるが、定植2週間後にはポット苗と同程度になり(図1)、品質等への影響は見られない。
[成果の活用面・留意点]
  1. 高濃度の液肥を施用した後は、軽く散水して葉に付いた液肥を洗い流さなければ、日射の強い時には葉焼けがおこる。
  2. 育苗期間が5日程長くなるので、定植日を遅らせないため通常より5日程早く苗の準備をする。
  3. 春期の育苗での試験結果である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名キュウリ省力・良食味栽培技術確立試験
予算区分県単
研究期間2002~2005年度
研究担当者福田康彦、才木康義

目次へ戻る