[成果情報名]

LEDを利用したトルコギキョウの人工光源育苗

[要約]LEDを光源としてトルコギキョウの育苗を行うことができ、光色は白色、赤色が適する。光合成有効光量子束密度は100μmol・m-2・s-1、24時間照明、20℃管理とすることで、播種後40日で定植適期苗を育苗することができ、切り花品質も自然光育苗と同等となる。赤色光で育苗した場合には、収穫時期が前進する。
[キーワード]トルコギキョウ、育苗、LED、人工光源
[担当]島根県中山間地域研究センター・資源環境グループ
[連絡先]電話番号 0854-76-3815、電子メール h-tanaka@chusankan.jp
[区分]近畿中国四国農業・花き
[分類]技術・参考

[背景・ねらい]
 トルコギキョウは育苗期間が長く、ロゼット回避のための温度管理など高い育苗技術が必要である。人工照明を用いた育苗を行うことで、気象条件に関わらず安定したトルコギキョウ育苗が可能である。現在の人工光源では、蛍光灯などを利用しているが発熱等の問題があり、LED(発光ダイオード)が有望である。
 光源にLEDを用いたトルコギキョウの育苗を検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. トルコギキョウの発芽には白色、赤色光が有効であり、白色光で20μmol・m-2・s-1以上、赤色光で50μmol・m-2・s-1以上の光量子束密度で播種12日後に90%以上が発芽する。(図2
  2. 苗の生育は白色光と混色光(赤50%青50%)で優れ、100μmol・m-2・s-1の光量を用い、24時間連続照明、20℃管理とすることで、播種から40日で定植適期苗が得られる。(表1
  3. 赤色光での育苗は葉が内側に巻き込む軽度の奇形が発生するが、圃場定植後は奇形による生育への影響は見られない。
  4. 赤色光、赤青混色光では収穫時期が前進する。混色光では切り花重などが少なく、切り花品質が劣っていたが、赤色光では平均値では劣るものの自然光育苗との有意差はみられない。(表2
  5. 白色および赤色LEDを光源として育苗した苗の切り花品質は自然光育苗のものと有意差が無く、有効である。(表2
[成果の活用面・留意点]
  1. この技術を用いることで、ロゼットしやすい夏季や、低温寡日照により育苗期間が長くなる冬季の育苗においても、安定的にトルコギキョウの苗の供給が可能になる。
  2. 試験は恒温室で20±1℃での温度管理を行っている。温度条件を変えた場合の人工光源の影響については検討が必要である。
  3. 100μmol・m-2・s-1での光量で育苗したが、さらに光量を上げることで育苗期間の短縮が可能であるか検討が必要である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名LED(発光ダイオード)利用による新たな補光・電照システムの開発実証
予算区分県単
研究期間2003~2005年度
研究担当者田中博一、志田原崇

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