[成果情報名]

煎茶用品種「さえみどり」のてん茶(自然仕立て)栽培特性

[要約]「さえみどり」は、本ず及び黒色化繊被覆下のてん茶の自然仕立て栽培において、「あさひ」と比べ萌芽期が2日~4日早く、新芽長の増加率が大きいことから、摘採適期がやや早い。同日に摘採した場合、生葉収量が3割~5割多い。てん茶として滋味が濃厚であるが、製茶品質は「あさひ」に及ばない。
[キーワード]チャ、さえみどり、てん茶
[担当]京都府立茶業研究所・栽培課
[連絡先]電話番号 0774-22-5577、電子メール kyoto-chaken@mail.pref.kyoto.jp
[区分]近畿中国四国農業・茶業
[分類]技術・普及

[背景・ねらい]
 京都府では、てん茶需要の拡大という背景から、摘採期間延長によるてん茶工場の稼働率向上を図る必要があり、早生品種である「さえみどり」に関心が集まっている。そこで、「さえみどり」のてん茶の自然仕立て栽培における資料を得る。
[成果の内容・特徴]
  1. 「さえみどり」は、本ず(よしず及びわら)及び黒色化学繊維資材被覆下において、「あさひ」と比べ2日ないし4日早く萌芽する(表1)。
  2. 「さえみどり」の一番茶新芽は、「あさひ」と比べ、節間長と葉長が長く、茎径が大きく、葉厚が厚く、葉色が濃い特徴である(表1)。
  3. 「さえみどり」は、本ず被覆下において、「あさひ」と比べ新芽長の増加率が高く、遮光による生育抑制程度が小さい(図1)。
  4. 「さえみどり」は、「あさひ」と同日に摘採した場合、生葉収量が3割ないし5割多い(表2)。
  5. 「さえみどり」は、滋味が濃厚であるが、製茶品質が「あさひ」に及ばない(表3)。
  6. 「さえみどり」は、「あさひ」と比べ荒茶の全遊離アミノ酸含有量が多く、タンニン含有量が少ない(表3)。
  7. 以上の結果から、「さえみどり」の摘採適期は、「あさひ」と比べやや早いと考えられ、摘採及び製茶期間の拡大により、てん茶工場の稼働率を向上できる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 品種の組み合わせにより、てん茶工場の稼働率向上に活用できる。
  2. 霜害を受けやすいため、周到な防霜対策が必要である。
  3. 手摘みてん茶の自然仕立て栽培における資料である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名品種に関する調査 3.「さえみどり」のてん茶適性試験(現地試験)
予算区分府単
研究期間2003~2005年度
研究担当者大串卓史、神田真帆、荻 安彦

目次へ戻る