[成果情報名]

ニホンナシ「あきづき」の着果管理

[要約]  ニホンナシ「あきづき」では、夏期に新梢誘引を行って長果枝を育成し、葉数確保に有利なえき花芽を 積極的に利用する。えき花芽のない枝は長い予備枝とすることで十分な短果枝が確保できる。平均果重500gを 目標とする場合の葉果比は約40とする。
[キーワード] ニホンナシ、「あきづき」、側枝育成、着果管理、果実品質
[担当] 山口農試・栽培技術部・落葉果樹グループ
[連絡先] 電話 083-927-0245、電子メール a17201@pref.yamaguchi.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・果樹
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 ナシは、最近全国的な価格低迷が見られるようになり、新しい品種の普及が望まれている。 本県においては、赤ナシの中で面積比率の高い「豊水」の価格低迷が大きく、下関市(豊北、豊田)を 中心に、その一部を「あきづき」へ更新し始めたところである。そのため本品種の側枝育成・着果管理に ついて明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. えき花芽と短果枝由来の果実では品質に差がない(データ省略)が、えき花芽は短果枝に比較して 花芽中の葉数が多く、葉数確保に有利なことからえき花芽を積極的に利用する (図1)。
  2. えき花芽は夏期に新梢を45度に誘引することで着生率が高まる。ただし、夏期日照が少ない年 (2003年)には効果が小さい(図2)。
  3. えき花芽のない枝は長い予備枝(基部径15mm、長さ120cm前後)として利用する。その場合、 予備枝は冬期せん定の際切り返さずに45度程度に誘引し、夏期に予備枝から 伸長する新梢は 先端2芽以外を6月上旬に摘心する。このような処理により発芽総芽数のうち、約80%において短果枝が 形成される。なお、摘心する新梢割合は約12%で、「愛甘水」の47%、「幸水」の40%に比較すると 格段に少ない(図3図4)。
  4. 長い予備枝は基部を縦に裂かないと棚付けできない場合があるが、その場合、果実品質への影響は ない(データ省略)。
  5. 500gの果重を目標とすると、着果基準は葉果比40程度(側枝1m当たり4~5果程度)を目安とする (図5)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 長果枝は原則、主枝・亜主枝の横~下面から発生した枝を30~50cm程度に切り返した短い予備枝から 育成する。
  2. 摘心の方法は、果そう葉がある場合は残して、無い場合は4~5cmで切り返す。
    基部上芽は、摘心後再伸長するため削り落とす。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 ナシ有望品種の安定生産技術
予算区分 県単
研究期間 2002~2006年
研究担当者 明田郁夫

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