[成果情報名]

ウンシュウミカンのカットバックによる作業性向上と果実品質均質化

[要約]  樹高が高く、無効容積の拡大したウンシュウミカンにおけるカットバック処理は作業性の向上と果実品質の 均質化に有効である。
[キーワード] カットバック、無効容積、作業性向上、品質均質化
[担当] 山口大島柑試
[連絡先] 電話0820-77-1019、電子メール a17202@pref.yamaguchi.lg.jp
[区分] 近畿中国四国農業・果樹
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 昭和30年代後半から40年代前半にかけて栽植された在来系といわれる「山本温州」や「南柑4号」は、 密植や高樹齢化にともなって作業性の低下や隔年結果、あるいは無効容積の拡大による品質較差が増大している。 そのため、大幅な樹高短縮処理、いわゆるカットバック処理により在来系ウンシュウミカンの作業性向上と 果実品質の均質化を図る。
[成果の内容・特徴]
  1. カットバックの処理時期は、3月~4月上旬までいずれの時期も可能であり、接木部 から70および120cm、 いずれの短縮処理とも樹冠拡大は同程度である (表1図1)。
  2. カットバック処理後6年で、1樹当たり収量は無処理樹の約60~70%程度まで回復する。さらに、 樹冠容積当たり収量は無処理区に比べて増加し、無効容積の解消が図られる (表1)。
  3. カットバック処理による受光の改善で樹冠内の果実品質の均一化が図られる。特に樹冠下部でその効果は 高い。また、収穫時間は、樹高低下と樹冠の縮小から無処理樹に比べて60%に短縮でき、作業性が向上する (図2)。
  4. カットバックの処理方法は、主枝、亜主枝程度の大枝を4~5本残し、接木部から70~80㎝の高さで 切り戻す。力枝として着葉数100枚程度の側枝を切断面下部に3~4本程度残す。切り口は保護剤を塗布した 3後にアルミ箔を被覆し、主幹部には日焼け防止のため白塗剤を塗布する (図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 処理初年目の主枝候補枝は4~5本に設定し、春枝、夏枝を7~8葉で摘心する。夏枝は1本の春枝に 対して1~2芽として他は芽かきを行なう。亜主枝候補枝は無摘心もしくは春枝を摘心する。枝の発生が 多ければ秋に間引き、翌年の春に枝の誘引を行う。
  2. カットバック処理により2年間は未収益期間となるが、処理3年目から収穫可能となる。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 非破壊選果システムに対応したカンキツ栽培技術の組立て
予算区分 県単
研究期間 2001~2005年
研究担当者 岡崎芳夫、池田行謙、宮田明義

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