[成果情報名]

スイカ耐病性共台「どんなもん台」の育成

[要約] 野生スイカ後代より選抜育成したスイカ共台「どんなもん台」は、近年現地で多発する、つる割病に強く、葉の枯れ上がりが少なく、果実品質も優れる系統である。
[キーワード] スイカ、共台、耐病性、つる割病
[担当] 鳥取園試・野菜研究室
[連絡先] 電話 0858-37-4211
[区分] 近畿中国四国農業・野菜
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 鳥取県のスイカは生産量全国第5位で、市場から日本有数の産地として高い評価を得ている。本県のスイカ栽培は、近年、つる割病などの土壌病害の発生により生産が不安定となっており、土壌病害に強い新しい台木が求められている。
 そこで、アフリカで採種し、当場が所有している野生スイカの種子集団を活用して、つる割病に強いスイカ台木を育成する。
[成果の内容・特徴]
  1. 野生スイカの種子集団(101001-1等)を播種し、発芽後の幼苗時につる割病菌(供試菌株は県内産地から採取した病原性の強い菌株)を接種して全く発病しない株を選抜した。この選抜株を、隔離ほ場で栽培して、自殖種子を得た後、再度は種を行い、接種・選抜・自殖種子の採種を繰り返し、より病気に強いものを選抜した。
     この作業を5~6世代繰り返して育成した「どんなもん台」は、スイカつる割病及びユウガオつる割病に安定して強い。
  2. どんなもん台」のつる割病に対する耐病性は、ユウガオ台品種(「かちどき2号」「パワーサンタ」「台力」等)や共台「強剛」「友宝」よりも強い(表1)。
  3. 「どんなもん台」をスイカ台木に用いると、糖度はユウガオ台品種(「かちどき2号」「パワーサンタ」)よりやや高く、共台品種「強剛」と同程度で(表2)、食味もよい。
  4. 現地黒ボク畑での適応性試験では、「どんなもん台」は「強剛」より、草勢は旺盛で、萎れにくく、果実肥大・品質とも同等以上である(表3)。
     また、現地砂丘畑での適応性試験でも、「どんなもん台」は「かちどき2号」より、草勢が旺盛で、葉の枯れ上がりが少なく、果実肥大・品質とも同等以上で、栽培適性が高い(表4)。
[成果の活用面・留意点]
  1. ユウガオ台よりも低温伸長性が劣るため、早植えの場合、草勢が弱く、このため果実はやや小さめとなるので、各作型での早植えは避ける。
  2. 「どんなもん台」は現在、種苗登録申請中。普及対象地域は、当面は鳥取県内限定を予定している。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 市場競争力のある鳥取オンリーワン園芸品種の育成
予算区分 県単
研究期間 1996~2006年度
研究担当者 前田英博、竺原宏人

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