[成果情報名]

タマネギ拾上げ機を核にした拾上げ・搬出作業の省力化

[要約] タマネギ生産の中で人力主体となっていた拾上げ・搬出作業について、新たに開発された拾上げ機を組み合わせることにより、省力機械化一貫体系を確立した。この体系は、労働負担の軽減と作業時間の大幅な短縮を可能にする。
[キーワード] タマネギ、拾上げ、作業姿勢、作業時間、負担面積、省力
[担当] 山口農林総セ・経営技術研究室・地域経営技術研究グループ
[連絡先] 電話 083-927-0211
[区分] 近畿中国四国農業・野菜
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 タマネギは、土地利用型野菜として機械化が進んでいる品目である。しかし、掘り取り収穫後のコンテナ詰め(拾上げ)やほ場からの搬出は人力作業が主体で重労働となっている。
 そこで、従来の「移植から掘り取り収穫」までの機械化体系と、新たに開発された拾上げ機(Y社製TP90)を活用した「拾上げと搬出作業」とを組み合わせることにより、省力機械化一貫体系(以下、機械体系)を確立し、産地の維持・発展に資する。
[成果の内容・特徴]
  1. 拾上げ機は、掘り取り収穫後の畦上のタマネギをすくい取り、拾上げを行う機能を備えた自走式の機械である(図1)。
  2. 拾上げ作業時間は慣行体系の約25%に、また、拾上げから搬出までの合計作業時間は約30%に短縮できる(図2)。
  3. タマネギの拾上げ及び搬出作業では、拾上げ機の利用により、つらさ5の姿勢の出現割合が約48%減少し、作業姿勢が改善される(図2)。
  4. 1台の拾上げ機のほ場作業量は36a/日、損益分岐点面積は約80aであり、小規模栽培でも導入できる(表1)。
  5. 貯蔵用品種で拾上げ機を利用した場合、傷玉は約30%、この内、調製しても出荷できない傷玉(重傷)が約1%発生することから、傷がつきやすい早生品種での利用には適さない(図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. コンテナへの土の混入は、栽培期間中の除草、適期収穫、収穫時のほ場やタマネギの乾燥により低減でき、貯蔵中の腐敗も抑制される。
  2. ほ場での十分な天日乾燥ができない場合を想定し、除湿乾燥まで含めて体系的な導入を検討する必要がある。また、乾燥・調製施設は共同利用すると経費を抑制できる。
  3. 搬出車両にコンテナを積み込む際には、慣行体系と同様に作業人員の確保が必要であるが、コンテナが畦上に整列するため円滑に作業できる。
  4. 本成果は、収穫後コンテナ貯蔵を行う栽培体系で適応できるが、拾上げ機はマルチ栽培には対応しない。
  5. 導入コストに見合う負担面積を確保するには、品種構成及び拾上げ機の共同利用等を検討する必要がある。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 タマネギ等の搬出作業改善に向けた省力機械化体系の確立
予算区分 県単
研究期間 2003~2006年度
研究担当者 鳥居俊夫、久保雄生、白石一剛、陶山紀江、茗荷谷紀文、原 裕美、刀祢茂弘、重藤祐司、沖本宏昭

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