[成果情報名]

ハウススダチの二次枝発芽抑制による着花安定技術

[要約] 早期加温ハウススダチでは夏枝が自己摘芯した日に環状切り込み処理あるいは夏枝から二次枝が萌芽した日に環状切り込みとエチクロゼート散布の併用処理を行うと、二次枝の発生を抑制する効果が高く、加温後の着花が増加する。
[キーワード] ハウススダチ、発芽抑制、エチクロゼート、着花安定
[担当] 徳島県農林水産総技セ・果樹研・常緑栽培育種担当
[連絡先] 電話 0885-42-2545
[区分] 近畿中国四国農業・果樹
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 11月下旬~12月上旬に加温を開始するスダチの早期加温栽培では、発芽・着花不足が生産上の大きな問題となっている。この理由として、近年における秋季の温暖化、多雨及び新梢発生を抑制する生育調節剤の効果が不安定であることから、夏季せん定後に発生した結果母枝から二次枝(秋枝)が発生しやすくなり、花芽分化の進行が遅れることが挙げられる。そこで、二次枝の発芽抑制を図ることで、加温後の着花を安定する技術を確立する。
[成果の内容・特徴]
  1. 環状切り込み処理は、樹皮に接ぎ木ナイフを使って、全周に切り込みを入れる方法である(写真1)。
  2. 二次枝の発生は、環状切り込みⅠ区及び環状切り込み+エチクロゼート区では認められない。一方、エチクロゼート単用区では無処理区に比べ少ないが、二次枝の発生を完全に抑制することは出来ない。環状切り込みⅡ区では若干の発生が認められる(表1)。
  3. 加温後の母枝当たりの総花数及び節当たり総花数は、環状切り込みⅠ区、環状切り込みⅡ区及び環状切り込み+エチクロゼート区で多く、エチクロゼート区及び無処理区では少ない(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 環状切り込み処理は、夏枝が自己摘芯した日に行うのがよく、処理が遅くなり二次枝が萌芽した場合はエチクロゼート乳剤の散布と併用処理を行うのがよい。
  2. 成木に環状切り込み処理を行う場合は亜主枝あるいは側枝単位で行う。
  3. 環状切り込み処理を連年行っても効果は認められるが、樹勢が弱った樹には処理しない。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 ハウススダチの高品質果実の安定生産のための二次枝抑制技術の確立
予算区分 県単
研究期間 2004年~2006年度
研究担当者 安宅秀樹、森  聡、津村哲宏、柴田好文
発表論文等 農業及び園芸 第81巻・第7号(2006)

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