[成果情報名]

スモモ新品種「鯨山」の交配親和性及び収穫適期

[要約] 高知県内で育成されたスモモ新品種「鯨山」は「大石早生」や「ソルダム」との交配親和性があり、糖度も高い。7~8分着色時が収穫適期で、25℃で貯蔵しても6日以上の日持ち性がある。
[キーワード] スモモ、交配親和性、果実品質、収穫適期、日持ち性、貯蔵温度
[担当] 高知農技セ果樹試・落葉果樹担当
[連絡先] 電話 088-844-1120
[区分] 近畿中国四国農業・果樹
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 「鯨山」は、民間育種家が育成し、2004年3月3日に品種登録された「ソルダム」と「大石早生」との交雑実生であるが、果実の交配親和性や、収穫適期が明らかではない。そこで、それらの点について明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. 「鯨山」の開花始めは3月24日、開花終わりは3月31日で、「大石早生」や「ソルダム」とほぼ同時期である。収穫始めは6月14日、収穫終わりは6月20日であり、「大石早生」6月1~11日と「ソルダム」6月21~7月6日の間に収穫できる(データ省略)。
  2. 「鯨山」に「大石早生」と「ソルダム」の花粉を受粉した場合、結実率はそれぞれ17.9%、25.8%であり、「大石早生」と「ソルダム」に「鯨山」の花粉を受粉した場合、それぞれ10.5%、14.4%で両品種との交配親和性がある(表1)。
  3. 着色程度7~8分では着色程度6分以下の果実より糖度、pHが高く、収穫後25℃で貯蔵しても6日後の果実品質は優れていることから、収穫適期は7~8分着色期である(表2)。
  4. 収穫適期における果実の重さおよび大きさは「大石早生」と「ソルダム」の中間で、果肉硬度は最も低く、糖度とpHは最も高い(表3)。
  5. 収穫果実のエチレン発生は、「大石早生」では4分着色以上、「ソルダム」では7分着色以上の果実で認められるのに対し、「鯨山」では10分着色果にならないと認められず、日持ち性が良好な原因と考えられる(図1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本調査は育成者ほ場植栽の1993年定植樹を使用した。
  2. ホップ矮化ウイロイド(HSVd)に感染した既存樹への高接ぎは、果実品質が著しく低下するため行わない。
  3. 発生原因は特定できていないが、年次により空洞果が発生することがある。
  4. 苗木の販売は現在のところ県内生産者に限定している。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 スモモ県内育成品種の安定生産技術の確立
予算区分 県単
研究期間 2003~2007年度
研究担当者 中平智章・田中誠介・松下本樹(現高吾農業改良普及所)

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