[成果情報名]

半径3000mm樹形仕立て法の効果

[要約] 樹形を半径3000mm弧状の仕立てにすることで、茶株面の日平均気温の差が小さく、一番茶の芽揃いが良くなり百芽重が大きく、一番茶収量の増加に結びつく。さらに、芽揃いが良くなることで荒茶品質が向上し、市場評価が高くなる。
[キーワード] 茶園、樹形、枝条構成、芽揃い、乗用型摘採機、微気象
[担当] 香川農試・満濃分場
[連絡先] 電話 0877-79-3690
[区分] 近畿中国四国農業・茶業
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 本県茶園の樹形は、二人用の可搬型摘採機による半径1150mmの弧状仕立てが中心である。本樹形は、一番茶生育期の凍霜害など低温の影響を受けると、摘採面の傾斜の山側と谷側で生育差が生じ、収量、品質低下が見られる。近年、傾斜地茶園でも乗用型摘採機の導入が進み、水平に近い弧状仕立て(半径3000mm)茶園が増加してきている。そこで、樹形の違いが新芽生育および収量、品質に与える影響を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
 
  1. 2月から一番茶摘採時までの摘採面の傾斜の山側、中央、谷側における平均気温の積算値は、半径1150mmで摘採面の傾斜の山側と中央が谷側より約20~30℃高く、半径3000mmでは摘採面の傾斜の位置による気温の差は10℃未満と低い(図1)。
  2. 萌芽期は、半径3000mmが半径1150mmより1日程度早い(表1)。
  3. 平均摘芽長は、半径3000mmが半径1150mmより長く、調査位置別には半径1150mmの谷側が山側~谷側中央より1cm程度短く、半径3000mmではその差は小さい(表1)。
  4. 一番茶収量は、半径3000mmの百芽重がやや重く、摘芽長はやや長くなり増収となる(表1図2)。
  5. 荒茶品質は、半径3000mmで新芽の芽揃いが良くなり荒茶の外観品質が優れる。さらに、6号ふるい以下の大型の荒茶が少なく、荒茶入札価格の向上につながる(表1図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本試験は、防霜ファン設置、北面傾斜8度条件の等高線畦で実施した試験であり、傾斜の方向や傾斜度条件(急傾斜地、平坦地など)が変わった場合は、その効果を検証する必要がある。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 乗用管理機導入に対応した樹形改善技術の検討
予算区分 県単
研究期間 2004~2007年度
研究担当者 原井則之

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