[成果情報名]

施設における太陽熱消毒による土壌中ショウガ根茎腐敗病菌の殺菌効果

[要約] ショウガハウス栽培において夏期に太陽熱消毒を行い、地温40℃以上の積算時間が300時間以上確保 できれば土壌中のショウガ根茎腐敗病菌(Pythium myriotylum)は死滅する。ビニール被覆を 二重にするとより高い効果が得られる。
[キーワード] ショウガ根茎腐敗病、太陽熱消毒
[担当] 和歌山農総セ・農試・環境部
[連絡先] 電話0736-64-2300
[区分] 近畿中国四国農業・生産環境(病害虫)
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 ショウガ栽培における難防除病害であるショウガ根茎腐敗病に対する臭化メチルの使用は2013年に 全廃される。このため、本剤を使用せず、複数の代替技術を組み合わせた総合的な防除技術の早急な開発が 必要である。そこで、代替技術のひとつとして考えられる一重および二重被覆太陽熱消毒法による 殺菌効果を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. ショウガ根茎腐敗病発生ほ場では、ショウガ収穫後、太陽熱消毒前には、地表から深さ35cmまでの 土壌で病原菌が検出される。太陽熱消毒後、二重被覆では深さ35cmまで病原菌が検出されず、 一重被覆でも病原菌の検出は少ない。一方、無被覆では深さ10~35cmで病原菌が 検出される(図1)。
  2. 一重被覆による太陽熱消毒では、処理後に深さ30cmで病原菌が生存し、中央部に比べて縁部で 生存率が高い。二重被覆の中央部では、深さ10、30cmとも病原菌は生存せず、縁部の30cm深さで 低率に生存する(図2)。
  3. 同一地点の地温40℃以上の積算時間は一重被覆に比べ、二重被覆で長く、同一被覆条件の深さ30cmでは、 縁部に比べ、中央部で長い(表1)。地温40℃以上の積算時間が200時間より短いと 病原菌は生存するが、300時間を超えると死滅する(図3)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本成果は、砂土ほ場に適用でき、他の土質については殺菌効果および昇温効果等について検討が 必要である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 臭化メチル剤から完全に脱却した産地適合型栽培マニュアルの開発
予算区分 新たな農林水産政策を推進する実用技術開発事業
研究期間 2008~2009年度
研究担当者 衛藤夏葉、岡本晃久、小山昌志、西森裕夫、島津康

目次へ戻る