[成果情報名]

省力と軽労を可能にするワケギ球根植付け方法と球根植付け機

[要約] 本開発機は、本体重量8kg、最大全長1,740mm、植え付け深さの精度が±2.2mmのワケギの球根に対応 した球根植付け機である。植付けは連結ペーパーポットを利用し、作業時間は手作業の1/10の25分/aと なり、中腰姿勢が無く身体負担が軽減できる。
[キーワード] ワケギ、植付け機、中腰姿勢、連結ペーパーポット
[担当] 広島総技研・農技セ・栽培技術研究部
[連絡先] 電話082-429-3066
[区分] 近畿中国四国農業・農業環境工学・野菜
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 ワケギの植付け作業は、夏季栽培では、5,000球/a(株間10×条間20cm)の球根(鱗茎)を一球ずつ 中腰、手作業で行うため、身体への負担が大きい。そこで、植付け作業の軽労・省力化のためにワケギ球根の 植付け方法と球根植付け機を開発する。
[成果の内容・特徴]
  1. 本開発機は、ワケギ球根の脱落が無く一定の深さに植付けるため,以下の新たな仕様を有する 球根植付け機である(図1表1)。
    1)本体重量は8kg、最大全長は1,740mmである。
    2)ソリ、苗台土寄板、植付け部土寄板および培土板により、植付け深さが高精度(±2.2mm)で 植付けることができる。
    3)溝幅が調整可能なガイド板により球根が倒れることなく植付けることができる。
    4)専用のスロープ板を水稲用育苗箱に差し込むことで、機体上の段差が無くなり、ポットからの 球根の脱落が防止できる。また、既存の水稲用育苗箱の利用が可能である。
  2. 植付け方法は、連結ペーパーポットに球根を詰めた後に用土を充填し、水に20分浸漬あるいは じょうろ等でシャワー状に散水してポットの糊を溶解させ、本機にセットして引っ張る。 植付け時には連結ペーパーポットが一列に展開する(図2)。
  3. 本機の利用により圃場での植付け作業時間は、手作業に比べ1/10の25分/aとなる。また、作業姿勢は 立ち姿となり、中腰姿勢が無くなる。新たに生じる連結ペーパーポットへの球根詰め作業を 含んだ所要時間は、158分/aである(表1)。
  4. 萌芽率、株重、草丈および分げつ数は従来の手作業での植付けと同等である(表1)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本機は、共同開発した日本甜菜製糖株式会社より2010年春季に発売予定である。本体価格は約10万円の 予定である。ポット間隔が10cm(LP303-10、264穴、250円/冊)の連結ペーパーポットを 使用する。
  2. 連結ペーパーポットへの球根詰め作業は、屋内で降雨時等に着座姿勢の軽作業で行える。
  3. 球根詰め後に充填する用土は、球根の脱落防止が主な目的であり、圃場等の土でも利用できる。
  4. 本機は、ニンニク、ラッキョウ等の球根類の植付けや草丈の小さい苗の移植に応用可能である。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 ワケギの種球貯蔵の改善と機械化一貫体系による省力・軽労・効率化技術の確立
予算区分 単県
研究期間 2006~2009年度
研究担当者 川口岳芳、岡田牧恵、北野剛志、西濱健太郎

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