[成果情報名]

傷みが少ないブルーベリーの粒径選別器

[要約] ポリカーボネート板にクロロプレンゴムを貼り合わせ選別板として用いる粒径選別器を開発した。 選別穴位置が上段から下段まで一致するよう配置することにより傷果発生を抑制し、選果作業では選別精度が 高く、手作業に比べ作業時間も約70%短縮できる。
[キーワード] ブルーベリー、選別、軽労化、作業時間
[担当] 奈良農総セ・高原農業振興センター・営農技術チ-ム
[連絡先] 電話0745-82-2340
[区分] 近畿中国四国農業・農業環境工学
[分類] 技術・普及

[背景・ねらい]
 ブルーベリー果実の選別は、ほとんどが手作業で行われており、経営面積拡大阻害の要因となっている。 手作業による粒径の選別は、卓上にテンプレートを置いて大きさを比較しながら行われている。選別器としては、 メーカー製では金属製の選別穴を備えた回転ドラム式があるが、果実が金属製の穴に食い込み果粉に傷が付く (以下、傷果)問題点がある。生産者自らが板に穴をあけて製作したものも見受けられるが、同じく傷果が 生じる。そこで、新たに果実に傷を与えにくい粒径選別器を開発する。
[成果の内容・特徴]
  1. 試作選別器の本体は420×320×40mmのプラスチックトレイの底面を除いたものを用い、選別板として 厚さ0.5mmのポリカーボネート板の上に厚さ1.0mmのクロロプレンゴムを貼り合わせて、トレイ底面に 取りつけている(図1図2)。トレイ底面の4辺の中央付近に長さ18mmのセパレーターを 取りつけ(図1)、各トレイ間に18mmの間隔を得ている。
  2. 選別穴は140穴あり、果実がスムーズに落ちるように上段から下段まで同位置となるよう配置している (図2)。選別穴が大きいトレイが上位になるよう重ね、果実を投入して静かに左右に 傾けることにより、所定の粒径果実が各トレイ上に残る。
  3. 試作選別器を利用すると、手作業より精度の高い粒径選別ができる(表1)。粒径選別と傷果・未熟果等を 取り除く総選別時間は手作業の約30%で可能である(表1)。
  4. 試作選別器による選別後の傷果率は生産者自らが製作した金属製選別器の10分の1以下となる(表2)。 試作選別器では穴にはまった果実がゴムの弾力で押し出され、選別穴に食い込むことが極めて少ないが、 金属製選別器では食い込んだ果実を取り除くために選別時間が長くかかる(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 一度に投入するブルーベリーは果実が上下に重ならない量である約300gが適する。
  2. 選別板付きトレイ3枚と受け皿の基本セットが47,250円で三晃精機株式会社から市販化されている。 選別穴の直径は9~21mmまで1mm単位であり、多様な出荷規格に対応できる。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 中山間地域対応技術開発
予算区分 県単
研究期間 2008~2009年度
研究担当者 中野智彦

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