[成果情報名]

ハウス栽培エダマメにおける収穫期前進化に適した早生品種

[要約] エダマメ早生品種「大雪みどり」、「サヤムスメ」はハウス栽培において、6月に収穫する作型より 播種時期を約20日早くすることにより5月下旬に収穫でき、「大雪みどり」は良食味を、「サヤムスメ」は 高収量、良食味を維持できる。
[キーワード] エダマメ、ハウス栽培、収穫期前進化
[担当] 大阪農総研・食の安全研究部・評価加工G、園芸G、防除土壌G
[連絡先] 電話072-958-6551
[区分] 近畿中国四国農業・野菜
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 大阪府八尾市のハウス栽培エダマメは、6~7月収穫の作型を中心に、ほぼ「大雪みどり」1品種で 生産されている。しかしながら、出荷量の少ない5月のシェア拡大を目標に、収穫期の前進化が望まれており、 安定した収量、食味を維持しつつ、収穫を前進化できる品種を検討する必要がある。
 そこで、収穫期を前進化させるため、ハウス栽培エダマメの早生5品種(「ふさみどり」、「サヤムスメ」、 「緑碧」、「はやわざ」、「大雪みどり」)を、播種時期を早めて試作し、収量、2粒および3粒率、 遊離糖含量、遊離アミノ酸含量、官能検査の結果により比較し、有望な品種を明らかにする。
[成果の内容・特徴]
  1. 試作した5品種は、2月中旬に播種、3月上旬に定植すると、収穫所要日数は80~85日となり、5月下旬に 収穫できる。
  2. 5月収穫の場合の収量は、「サヤムスメ」が他の品種より高く、6月収穫の「大雪みどり」と 同等である(図1)。
  3. 5月収穫の場合の2~3粒率は、「大雪みどり」と「サヤムスメ」が他の品種より高く、6月収穫の 「大雪みどり」と同等である(図1)。
  4. 5月収穫の試作5品種の百粒重は、「ふさみどり」以外の品種で平均値50g以上ある(表1)。
  5. 5月収穫の試作品種の子実を4%の食塩を含む沸騰水で5分間茹でた後に、「大雪みどり」を基準として 官能試験を行うと、「サヤムスメ」が、「大雪みどり」と同等かそれ以上に甘いと評価され、また、 「大雪みどり」より軟らかいと評価される(表2)。
  6. 沸騰水で5分間茹でた後の子実中の遊離糖(スクロースとマルトースの合計)含量および遊離アミノ酸 含量は、「大雪みどり」が他の品種より高く、6月収穫の「大雪みどり」と同等である(図2)。 「サヤムスメ」は、「大雪みどり」より遊離糖含量が少ないものの、遊離アミノ酸に対する糖含量の比は、 「大雪みどり」より高い。
[成果の活用面・留意点]
  1. 本成果は、ハウス栽培エダマメを6月~7月に収穫する地域で、収穫期の前進化に活用できる。
  2. 本成果の収量を得る条件は、畝幅80cm、株間20cm、2条植の栽植密度約1250株/aの密植栽培とする。
  3. 5月収穫の「サヤムスメ」は、「大雪みどり」よりも「軟らかい」食感を持ち、遊離アミノ酸に対する 遊離糖の比が高く、「甘み」を強く感じやすい。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 なにわ特産品の特性評価と加工技術の開発
予算区分 府単
研究期間 2009~2011年度
研究担当者 高井雄一郎、久保田知美、中村隆、佐野修司、山崎基嘉

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