[成果情報名]

甘しょ焼酎粕混合による発酵TMRの発酵品質と生乳生産、飼料コスト低減

[要約] 甘しょ焼酎粕を混合した発酵TMRは、発酵初期からpHが低下し、乳酸含量が高くなる。また、搾乳牛の 採食性や生乳生産への影響は無く、甘しょ焼酎粕の粗蛋白質含量を考慮できることから、飼料コストの低減が 可能である。
[キーワード] 焼酎粕、発酵TMR
[担当] 島根畜技セ・生産技術部・酪農・環境グループ
[連絡先] 電話0853-21-2631
[区分] 近畿中国四国農業・畜産草地
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 発酵TMRは、長期保存性に優れ、発酵初期のpHを低下させれば、安定した品質の確保が可能である。
 そこで、発酵TMRの品質安定化を目的として、TMR調製時に乳酸生成を促進する乳酸菌・繊維分解酵素混合製剤の 添加と低pH甘しょ焼酎粕を混合した場合の発酵品質を比較するとともに、調製した発酵TMRを泌乳牛に給与し、 生乳生産性へ与える影響および飼料コストについて検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. イタリアンライグラスロールベールサイレージを用い調製したTMR(水分40%)を対照に、乳酸菌・ 繊維分解酵素混合製剤を添加(0.5g/kg)したTMR、甘しょ焼酎粕(水分93.1%、粗蛋白質22.2%、粗脂肪 2.7%、粗灰分6.2%、NDF37.1%、ADF24.5%:DM%)を水分調整に混合したTMRを、21日以上保管して 発酵させた(表1)。焼酎粕区は、pHが低く、乳酸含有率が高かったが、 対照区との差は有意でなかった(表2)。
  2. 乾物摂取量、日乳量および乳成分に差は認められず、生乳生産性に影響しない(表3)。
  3. 対照区TMR原物1kgの調製にかかる飼料費を100とすると、焼酎粕区は甘しょ焼酎粕(500円/tとして試算) の粗蛋白含量を考慮して、飼料中粗蛋白質含有率を調整できるため、95と安価にTMRを 調整できる(表4)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 甘しょ焼酎粕を用いて発酵TMRを調製する場合の参考となる。
  2. 甘しょ焼酎粕の水分含量はロットにより変化する可能性があるので、TMRの水分調整に用いる場合は水分 含量を確認する。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 高泌乳牛における飼料の利用率向上と環境負荷を低減する飼料給与技術
予算区分 県単
研究期間 2005~2009年度
研究担当者 笠布野秀忠

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