[成果情報名]

香川県での窒素施肥量が茶の収量、品質およびみかけの窒素利用率に

[要約] 通常の施肥で窒素施肥量が少なくても、みかけの窒素利用率が向上するため、茶の収量や品質は 低下しない。香川県での樹齢20年生以降の一、二番茶合計収量が1,000kg/10a程度の茶園での年間窒素施肥量 の目安は、いずれの土壌においても20kg/10a程度である。
[キーワード] 窒素施肥量、茶園土壌、収量、品質、全窒素、みかけの窒素利用率
[担当] 香川農試・満濃分場
[連絡先] 電話0877-79-3690
[区分] 近畿中国四国農業・茶業
[分類] 技術・参考

[背景・ねらい]
 県下の茶園は老齢で、低収であるにもかかわらず、年間窒素施肥量は約50kg/10aである。そのため、 みかけの窒素利用率が十数%となっており、かなり低いのが実態である。また、昨今は環境負荷軽減や 肥料費の高騰などから施肥量のさらなる削減が求められている。一方、県下の茶園土壌は砂礫質の 花崗岩土壌、粘質な三豊累層土壌や赤黄色土の洪積層土壌などから成っており、土壌の種類は複雑である。 そこで、茶園土壌の種類と窒素施肥量が茶の収量、品質およびみかけの窒素利用率に及ぼす影響を検討する。
[成果の内容・特徴]
  1. いずれの土壌でも通常の施肥で窒素施肥量を50kg/10aから20kg/10aに削減すると、みかけの窒素利用率が 向上するため、一、二番茶の収量、全窒素含有率、全遊離アミノ酸含有率、官能審査評点および 窒素収奪量は低下しない(表1)。
  2. 土壌の種類別ではみかけの窒素利用率は洪積層土壌が最も高く、次いで三豊累層土壌で、花崗岩土壌が 最も低いため、一、二番茶の収量、窒素収奪量もみかけの窒素利用率と同様となる(表1)。
  3. 以上のことから、香川県での樹齢20年生以降の一、二番茶合計収量が1,000kg/10a程度の茶園での 年間窒素施肥量の目安は、いずれの土壌においても20kg/10a程度である。
[成果の活用面・留意点]
  1. 茶価低迷の折り、肥料費の削減により低コスト生産に寄与できる。
  2. 樹齢20年生以降の一、二番茶合計収量が1,000kg/10a程度の茶園に適用できる。
  3. 窒素施肥量は普通肥料由来の窒素成分量のみで、牛糞堆肥由来の窒素成分量については言及していない。
  4. 窒素施肥量の削減とともに整せん枝葉や家畜糞堆肥などの有機物由来の土壌窒素を活用するなど 土づくりを励行する。

[具体的データ]

[その他]
研究課題名 土壌の種類と適正施肥量
予算区分 県単
研究期間 2003~2007度
研究担当者 池内洋、矢野清、河田和利、原井則之

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