幼苗によるダイズ白絹病抵抗性の簡易検定法

[要約]
だいず幼苗白絹病菌を接種し、立枯症状および茎に発生する病斑の程度を指標として白絹病抵抗性が簡便かつ短期間で判定できる。
四国農業試験場・生産環境部・病害研究室
[連絡先]0877-62-0800
[部会名]生産環境(病害虫)
[専門]作物病害
[対象]豆類
[分類]研究

[背景・ねらい]
ダイズ白絹病防除に最も有効かつ要請の多い抵抗性品種の育成を目的とした簡便な白絹病抵抗性検定方法を開発し、育種素材の抵抗性を検定する。
[成果の内容・特徴]
  1. 自絹病菌の接種方法:25℃の温室内で箱育苗(プラスチック箱、12×20×高さ7cm、播種、7粒×3列)しただいず苗(播種後21日、苗齢34葉期)にふすま培地で30℃、7日間培養した自絹病菌を10倍量(W/W)の乾爆した籾殻と混含・粉砕して1箱当り30g株元に接種する。1品種1回の検定に10箱程度用いる。
  2. 抵抗性の判定:接種7日後、地際部に発生する赤褐色の病斑および立枯症状の発生程度を4段階(3:立枯症状、2:数mm以上の病斑、11~数mmの病斑、0lmm以下の病班)に分けて調査し、発病度を出す。抵抗性の程度は指標品種、高系86号(抵抗性強)、東山153号(抵抗性弱)における発病度と比較して行う。抵抗性中程度の指標品種には、大野C、中生11、ニシムスメなどを用いる。
  3. 発病度は、生育温度、接種源の濃度、接種時の苗齢などが影響し、試験回次で変動するが、品種間での相対的な発病度の変動幅は小さい(図1)。発病には接種源濃度および接種後の生育温度の影響が最も大きい。温度は25℃における検定が品種間で発病度の差が大きく現れ、抵抗性の判定が容易である。
  4. 幼苗検定の発病度と圃場検定での立枯株率('93年)の間には相関関係があった(図2)。
  5. 本法の特徴は、接程源の調整、接種方法が極めて容易であり、播種後1カ月で結果の判定ができる点にある。
[成果の活用面・留意点]
生育温度が27℃を越えると著しく発病が激しくなるため、接種後の温室内の温度管理には十分注意する。温度管理の比較的容易な春期、秋期に検定時期を設定するのがよい。検定期間中の灌水過多に注意する。

   [その他]
研究課題名:白絹病抵抗性の簡易検定法と生態的制御技術の開発
予算区分:総合的開発研究(高品質輪作)
研究期間:平成5年度(平成35年)
研究担当者:山本孝し、岩崎真人、笹谷孝英
発表論文等:なし

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