モモ収穫用小型運搬車

[要約]
作業道を簡易舗装し、電動4輪車を用いて収穫運搬することにより、モモ果実の傷みを少なくし省力化することができた。
香川県農業試験場府中分場 栽培担当
[連絡先]0877-48-0731
[部会名]傾斜地農業
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]研究

[背景・ねらい]

モモの果実は傷みやすいため、園外への運搬は主に手運搬に頼っており重労働となっている。このため、園内作業道を利用し、(株)四国総合研究所と共同開発した電気モーター駆動による振動の少ない運搬車を用い収穫運搬時の省力化を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 共同開発した歩行型電動4輪車は出力140W、走行速度は0.3、0.65m/秒の2段変速、荷台寸法は65×90cmである。(表1
  2. 電動4輪車はクローラ車に較べ、舗装の有無にかかわらず振動数は約1/5となった。 これは、モーター駆動、タイヤ式による差と思われる。(表2
  3. 路面の違いによる振動数の差は、未舗装で10~20%程度簡易舗装より少なくなった。 これは万歩計で測定された縦揺れが路面の雑草により抑制されたためと思われる。 (表2
  4. 打撲は果実の赤道面に多くみられ、果実同士によるあたりが打撲の主な原因であった。
  5. 車両の差による果実の打撲は、電動4輪車がクローラ車より少なかった。しかし、調査果実のほぼ全てで、打撲が見られた。(表3
  6. 路面の差による果実の打撲は、振動数が多かったにもかかわらず簡易舗装が未舗装より少なかった。これは、万歩計では測定されなかった横揺れが未舗装路で多かったためと考えられる。(表3
  7. 今回の試験では現場で想定される運搬距離より長い距離を走行させたため、電動4輪車によっても打撲はみられたが、従来の運搬車に比べ大幅な改善が行われた。また未舗装より簡易舗装で打撲が少なくなることがわかった。
[成果の活用面・留意点]
  1. 電動4輪車は旋回性能、変速装置等の改良点は多いものの、実用化は可能であり、平坦な簡易舗装作業道を園内に設置することにより、収穫運搬時の省力化が行えると考えられる。

 [その他]
 
研究課題名:担い手に魅力ある傾斜地果樹の軽労働・省力生産システムの開発
予算区分  :国補
研究期間  :平成6年度(平成5~9年)
研究担当者:山下泰生、片桐孝樹、藤田 学
発表論文等:なし
 
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