露地野菜における有機物連用による減化学肥料栽培

[要約]
オガクス豚糞堆肥で3.0t/10a、稲藁堆肥で4.7t/10aそれぞれ2作づつ3年間継続して施用することにより、化学肥料を5割程度減肥しても夏キャベツの収量は化学肥料単用と同程度であり、環境への窒素の流出も軽減できる。
愛媛県立農業試験場 生産環境室
[連絡先]089-993-2020
[部会名]生産環境(土壌肥料)
[専門]肥料
[対象]葉菜類
[分類]指導

[背景・ねらい]

堆肥等を土壌へ施用することは、地力向上のためには必要であるが、多量の施用は地下水汚染等の環境負荷の原因となる場合があり、有機物施用時における適正な土壌施肥管理が必要とされている。そこで、堆肥連用により富化された窒素を考慮し、その分を減肥する施肥体系について生産と環境の両面から検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. オガクス豚糞堆肥で3.0t/10a、稲藁堆肥で4.7t/10aをそれぞれ年2作づつ3年間継続して施用し、出井(土肥誌 46,1975)の推定式からこの2種類の有機物由来の窒素無機化量を求め、これらを考慮して滅化学肥料栽培を行った(図1)。
  2. 堆肥連用3年後には化学肥料を5割以上減肥することができ、夏キャベツの収量は化学肥料単用と同程度得られる(表1)。
  3. 作付け期間中の浸透水中無機態窒素濃度(年平均値)は、化学肥料単用の場合、3年間ほぼ一定の値であるのに対し、稲藁堆肥減肥・オガクズ豚糞堆肥減肥ともに低下する(図2)。
  4. 亜酸化窒素発生量は、堆肥連用に基づいた減肥栽培によって3年後には化学肥料単用の1/2以下の値である(表2)。
[成果の活用面・留意点]
  1. 有機物の種類や腐熟程度によって、無機化窒素量が異なるので有機物の状態等を考慮して施用量を決定する。

 [その他]
 
研究課題名:土壌生成ガス動態調査事業
予算区分  :国補
研究期間  :平成6年度(平成3年~平成6年)
研究担当者:新開志帆、大森誉紀
発表論文等:なし
 
目次へ戻る