愛媛県における水稲「関東166号」の特性と適応牲

[要約]
水稲関東166号は、出穂期、成熟期とも日本晴より1~2日遅い早生の粳種である。食味が良好で、品質収量も安定していることから、普通期栽培での良食味米の安定生産が図られる。
愛媛県農業試験場・作物育種室
[連絡先]0899-93-2020
[部会名]水田・畑作(水田作)
[専門]育種
[対象]稲類
[分類]普及

[背景・ねらい]

愛媛県の早生の奨励品種は、日本晴と農林22号である。日本晴は良質で栽培特性に優れ、昭和57年から平成元年まで栽培面積が第1位であった。良食味品種のあきたこまち、コシヒカリは平坦部の普通期栽培でも多く栽培されているが、両品種とも極早生種であり、普通期栽培では、栽培地域によって品質や収量が不安定となる場合がある。
普通期栽培で品質収量の安定した良食味の早生品種が要望されており、農業研究センターで育成された関東166号を選定した。平成6年度に奨励品種に採用する。

[成果の内容・特徴]
  1. 出穂、成熟期は日本晴より1~2日程度遅い早生の粳種である。
  2. 稈長は日本晴より約3cm長く中稈、穂長は同程度である。穂数は日本晴やや少なく、中間型である。
  3. 脱粒牲は難、穂発芽性はやや難、耐倒伏性はやや強である。
  4. 耐病性は、葉いもち病には中で、穂いもち病にはやや強、白葉枯病には中である。縞葉枯病には抵抗性である。
  5. 玄米の形状は中、粒大は中、千粒重は日本晴より約1g程度大きい。
  6. 品質は良く、食味はコシヒカリ並みに良好である。
  7. 収量性は、普通期栽培では日本晴よりやや多収である。
             表1 関東166号の主要特性       
            表2 関東166号の収量・品質        
            表3 関東166号の現地試験成績    
            表4 関東166号の食味試験試験成績
[成果の活用面・留意点]
  1. 平坦地及び中山間地の沖積土壌地帯に適応する。良食味の特性を保持するために、多肥栽培は避ける。適期刈取りに留意し、適正な乾燥・調製による良食味米の生産に努める。

 [その他]
 
研究課題名:水稲奨励品種決定調査
予算区分  :国補1/2
研究期間  :平成6年度(平成4~6年)
研究担当者:兼頭明宏、池内浩樹、西村博和、今井健三
発表論文等:なし
 
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