ワセウンシュウ‘小原紅早生’の変温貯蔵による着色促進

[要約]
小原紅早生’を、収穫後5℃で10日間、その後20℃で10日間の変温貯蔵を行うことによりヘタ枯れの発生は見られるものの、果皮色は向上し、着色の斉一化が図られた。
香川県農業試験場府中分場 栽培担当
[連絡先]0877-48-0731
[部会名]果樹
[専門]栽培
[対象]果樹類
[分類]研究

[背景・ねらい]

香川県では早生温州の個性化商品として、坂出市において発見された‘小原紅早生’の植栽をすすめている。しかし、本系統は果皮色が濃紅色である、浮皮の発生が少ない等の優れた特性を持つものの、収穫時期における果皮陽光面の退色が認められ、栽培上の課題となっている。そこで、果実品質を低下させることなく、着色の向上を図り、果実間の果皮色のばらつきを軽減させるために‘小原紅早生’の5℃と20℃の温度条件による変温貯蔵が、果皮色、果実品質等に及ぽす影響について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. ‘小原紅早生’は‘宮川早生’と同様に20℃で着色が促進されるが、‘宮川早生’では変温による差が認められないのに対し、‘小原紅早生’では5℃で10日間、20℃で10日間貯蔵することにより果皮色は著しく向上し、その変動は小さくなる(表1)。
  2. 糖度はいずれの系統とも後期20℃区で増加するが、クエン酸温度はいずれの区でも同様な減少傾向である(表2)。
  3. いずれの区でもヘタ枯れ、萎凋の発生は認められるが、果実比重は後期20℃区で高くなる(表3)。
  4. 以上のことから、変温貯蔵を行うことにより、‘小原紅早生’の着色向上と果皮色のばらつきの軽減が可能であると思われる。
[成果の活用面・留意点]
  1. 貯蔵による‘小原紅早生’の果皮色向上が可能となり、着色の均一な果実生産に寄与できる。
  2. ヘタ枯れ、萎凋の発生に留意する。

 [その他]
 
研究課題名:果樹新品種環境適応性開発試験
予昇区分  :県単
研究期間  :平成6年度(平成5~9年)
研究担当者:森末文徳、大谷衛、豊嶋貴司、野田啓良
発表論文等:なし
 
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