トルコギキョウの秋・春二度切り作型の栽培技術と切り花の高品質化技術
- [要約]
- トルコギキョウを5月中旬に播種し、7月上旬に定植することで、9月に1番花が収穫できる。さらに、その据置株を12月上旬から電照・加温栽培することで品質の良好な2番花が5~6月に収穫できる。また、反射フィルムでマルチをすることによって、1番花、2番花とも切り花重、着蕾数などの品質が向上する。
徳島県立農業試験場・花き科
[連絡先]0886-74-1660
[部会名]野菜・花き・茶
[専門]栽培
[対象]花き類
[分類]普及
- [背景・ねらい]
トルコギキョウは種子が非常に微細で育苗に技術を要するため、苗を購入する農家が多い。しかし、購入苗は価格が高く経営を圧迫している。また、秋植え栽培では栽培期間が長く施設の利用効率が悪い。そこで、自家育苗した株から秋に1番花を収穫し、その据置株から翌年の春に2番花を収穫する作型を開発することで、種苗費の軽減と施設の有効利用を図り経営の安定化を促す。さらに、高品質切り花生産による収益増大を図るためにマルチ被覆による切り花の品質向上を図る。
- [成果の内容・特徴]
- 5月中旬に播種を行い、雨よけハウス内で育苗する。
- 本葉第2節が完全に展開した苗を7月上旬に定植することで、9月に1番花が収穫できる。
- 定植前後2週間はどはハウスの屋根を90%程度の遮光ネットで覆い、その後は40%程度の遮光ネットで8月下旬まで遮光することで苗は順調に生育する。
- 1番花収穫後の据置株は高温ロゼット化するため、収穫後は雨よけ状態で管理し自然の低温遭遇によるロゼット打破を行う。
- 2番花の開花を促進するため、12月上旬から電照処理によって16時間日長にし、最低夜温を15℃以上に保った条件下で栽培する。
- 萌芽した腋芽を生育初期に1株1本に整理することで、5~6月に品質の良好な2番花が収穫できる。
- 反射フィルムでマルチをすることで、1番花、2番花とも切り花重、花蕾数などの切り花品質が向上する。
(表1) マルチ資材の違いと生育および採花状況 (表2) マルチ資材の違い開花状況および切り花品質
- [成果の活用面・留意点]
- 高温によるロゼット化を起こしにくい品種、高温ロゼット化を打破しやすい品種を用いるなど品種選定に注意する。
- 定植床の土壌水分不足や高地温によるロゼット株の発生を防止するため、定植前後の水管理、温度管理に十分に注意する。
[その他]
研究課題名:トルコギキョウの秋・春二度切り作型の開発
予算区分 :県単
研究期間 :平成6年度(平成3~6年)
研究担当者:高木和彦
発表論文等:トルコギキョウの秋・春二度切り作型におけるマルチを利用した切り花の高品質化について(徳島県立農業試験場研究報告 第31号掲載予定)
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