セル苗を利用した大豆跡3~5月どりブロッコリーにおける品種と栽培法

[要約]
3月どりブロッコリーの品種はビッグトップ、4月どりは幸わたり、5月どりはサリナスアーリーが適する。3月どりは9月中旬播種、11月中旬定植とし、露地栽培する。4月どりは10月中下旬播種、11月末定植とし、トンネル・マルチ栽培する。5月どりは2月上旬播種、3月中下旬定植とし、露地マルチ栽培する。
愛媛県立果樹試験場・栽培育種室
[連絡先]0899-93-2020
[部会名]野菜・花き・茶
[専門]栽培
[対象]花菜類
[分類]指導

[背景・ねらい]

水田転作として推進されている大豆の後作として、成長品目であり、機械移植により規模拡大が可能なブロッコリーを導入するために、大豆跡の機械移植によって、3月から5月にかけ連続的な収穫を可能とする栽培方法及び品種について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 3月どりでは、品種はビッグトップが適し、9月中旬~10月上旬に播種し、11月中旬に定植することによって、露地栽培で3月中下旬に収穫できる。(表1
  2. 4月どりでは、年により収量が不安定だが、幸わたりは最も安定した品種で、10月中下旬に播種し、11月末に定植することによって、4月中旬の収穫が可能である。(表1
  3. 4月どりでは、被覆栽培によって収穫期の前進と花蕾の肥大促進が必要であるが、タフベルによるトンネルと黒ポリマルチを併用すると、雨入れ、換気、追肥培土の作業が省け、強風にも耐え、花蕾の肥大を促進できる。(表3
  4. 5月どりでは、品種はサリナスアーリーが適し、2月上旬に播種し、3月中下旬に定植することによって、露地、黒マルチ栽培で5月中下旬に収穫できる。(表1表3
  5. 栽植密度は、粗植ほど1花蕾重は優れたが、出荷規格M以上の収量は、3月どりがa当たり400本、4月どりが615本、5月どりが770本で多い。(表2
  6. 施肥量は、多肥の方が花蕾の肥大は促進され、窒素成分で基肥2kg/a追肥0.5kg2回施用が望ましいが、5月どりは緩効性肥料100日タイプによる2kg/a全量基肥施用が可能である。(表2
[成果の活用面・留意点]
  1. 想定する移植機械は全自動式ナウエルPV101-120で、パルプモールドポット144穴/箱による育苗を前提とした。また市場性の高い頂花蕾専用品種を用いた3、4、5月どり栽培に限り、播種期に対する収穫期の関係は本県平坦部水田地帯に適用される。従って、高標高地には適用できず、平年の気象条件から大きくはずれる場合も、異なってくる。

 [その他]
 
研究課題名: 裸麦・大豆と野菜(エダマメ・ブロッコリー)作の水田輪作体系化技術の確立
予算区分  :地域水田農業
研究期間  :平成5年度(平成3~5年)
研究担当者:才木康義、大林弘道、大野高資、竹内浩二
発表論文等:なし
 
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