スイートコーンの早熟及び多収品種の選定

[要約]
 
パイカラー系のスイートコ-ンの品種比較及び栽培方法を検討し、慣行品種よりも先端不稔が少なく、糖度が高く早熟の‘ピーター30’及び多収の‘ピーター235’を選定した。
高知県農業技術センター・作物園芸部・露地野菜科
[連絡先]0888-63-4911
[部会名]野菜・花き・茶(野菜)
[専門]栽培
[対象]果菜類
[分類]普及

[背景・ねらい]

早熟作型によるスイートコーンは高単価で取り引きされ有利性がある。しかし、この作型では先端不稔の発生や糖度が上昇しにくいなど品質低下が著しい。一方、最近では、パイカラー系品種等の、多種類の品種が市販されており、早出しに適した品種の選定が望まれている。

[成果の内容・特徴]
  1. 5月下旬収穫では、‘ピーター30’、6月上旬収穫では‘ピーター235’が適品種である。なお、慣行品種‘カクテルE51’と比較して両品種にはそれぞれ以下の特徴がある。
  2. ‘ピーター30’は、1月20日~2月2日播種では平均収穫日が5月25日で、5日程度早い。また‘カクテルE51’と比較して先端不稔長は短く、糖度(Brix)は平均で1.6高く、高品質である。一方、雌穂重は約80%でやや小さいが、早く出荷するほど単価は高いので、有利性が認められる(表1表3)。
  3. ‘ピーター235’は、収穫期は‘カクテルE51’と同等であるが、1月20日~ 2月2日播種では、8%程度増収する。また先鵜不稔長はやや短く、糖度(8rix)は平均で1.0高く、高品質である(表1)。
  4. 保温・被覆方法は、透明ポリトンネル+透明ポリマルチ+水封ポリダクトとする(表2)。
  5. 栽植方法は品質・単収から判断して畝幅1.6m、2条播きの場合には株間24cm(520株/a)とする。
[成果の活用面・留意点]
  1. 低温期に当たるため、出芽率が50%前後とやや低く、10~15%の欠株の可能性もあるので、播種粒数をやや多くする。また、欠株が生じた場合にはあらかじめポット育苗しておいた補植用苗を利用するか、多く出芽した株から根を切断しないように抜き取り,i移植するとよい。
  2. 不織布べたがけを併用した場合、‘カクテルE51’では発芽率の向上と収穫期の早進化が認められたので、‘ピークー30’及び‘ピ一夕ー235’の両品種についても同様の効果が期待できる。

 [その他]
 
研究課題名:早熟スイートコーンの生産安定技術
予算区分  :県単
研究期間  :平成6年度(平成3~5年)
研究担当者:矢野広章、吉本良太
発表論文等:高知県の農林業新技術 第14号
 
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