傾斜地茶園における点滴施肥の導入

[要約]
傾斜地茶園の施肥は年間数回におよぶ厳しい労働である。施肥に点滴装置を利用すると、施肥作業が大幅に省力化でき、さらに細かい分施が可能で、慣行施肥とかわらない窒素量を土壌に維持できる。
高知県農業技術センター 茶業試験場
[連絡先]0889-32-1024
[部会名]野菜・花き・茶(茶)
[専門]肥料
[対象]工芸作物
[分類]指導

[背景・ねらい]

本県山間部では、年間3,000mm近くの降雨があり、肥料の流亡、溶脱が激しいため、茶園に肥料の不足する状態が続く場合がある。しかし、ほとんどが傾斜地茶園であるため、施肥作業は平坦地と比較して多くの労力を要し、必要な追肥作業を適期に行うことが困難な状態にある。そのため、点滴施肥装置を用いて施肥の省力化と分施回数を大幅に増加することにより、茶園土壌中の肥料の維持を図る。

[成果の内容・特徴]
  1. 施肥に労力を要せず省力的に分施を可能にする点滴施肥方法を開発した。
  2. 本装置を用いることにより、必要な時にバルブの開閉のみによって必要量の施肥が可能になった。(図2
  3. 点滴施肥によっても、慣行施肥と同程度の土壌窒素量を維持することができた。(図1
  4. 点滴施肥用パイプを茶樹の雨落ち部に設置することにより、摘採、防除、耕起等の作業の妨げにならないようにした。(図3
[成果の活用面・留意点]
  1. 肥料の流亡が激しい時期の追肥が省力的に行える。
  2. 点滴施肥は、一度に大量の液肥を施用すると流亡してしまうので、一定時間に土壌中にどれだけ浸透するかによって1回の施肥濃度および時間を決定する。

 [その他]
 
研究課題名:傾斜地茶園の作業の自動化に関する試験-点滴施肥に関する試験-
予算区分  :県単
研究期間  :平成6年度(平成4年~6年)
研究担当者:齊藤格久
発表論文等:なし
 
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