粘着トラップによる桑園ヒシモンヨコバイの発生消長調査法

[要約]
 
桑萎縮病を媒介するヒシモンヨコパイ発生消長の把握のためには、見取り法よりも黄色・緑色の粘着トラップが有効である。このトラップは地上約1.7mに垂直に桑園内に設置する。この方法で成虫の初捕獲は5月中旬、終捕獲は10月下旬で年2~3回のピークが認められた。
愛媛県蚕業試験場・研究指導室・病理パイテク班
[連絡先]0893-25-3039
[部会名]蚕糸
[専門]作物害虫
[対象]工芸作物
[分類]指導

[背景・ねらい]

近年、桑園において、桑の最重要病害である萎縮病を媒介するヒシモンヨコパイが増加の傾向にある。本害虫は小型で、生息部位も幅広いため見取り調査が難しく、そのため発生様相が十分には解明されていない。
そこで、ヒシモンヨコパイの発生消長を解明し、適期防除の資料を得るため粘着トラップを用い検討を行った。

[成果の内容・特徴]
  1. ヒシモンヨコパイの見取り調査結果と比較すると、粘着トラップのほうで多く、容易に発生消長が把握できる(図1)。
  2. 粘着トラップの色彩を比較すると、黄色あるいは緑色で多くの個体が捕獲される(図1)。
  3. 黄色粘着トラップによってヒシモンヨコパイの発生消長を調査したところ、発生には6月上旬 ・ 8月上旬の2回の大きなピークと10月上旬の小さなピークが認められた(図2)。
  4. 粘着トラップ(20cmx20㎝)は地上約1.7mの高さで桑園の中央部又は周辺部に設置し、1週間毎に調査・貼り替えを行えばよい。
[成果の活用面・留意点]
  1. ヒシモンヨコパイの発生消長を把握することができ、発生予察の資料となる。
  2. 異常気象年については、発生時期・発生量が変化することが予想される点に留意する。

 [その他]
 
研究課題名:粘着トラップによる小型害虫の発生予察法確立に関する試験
予算区分  :県単
研究期間  :平成6年度(平成2年~6年)
研究担当者:中川敦史,宇都宮靖博
発表論文等:なし
 
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