天敵糸状菌Beauveria brongniartii 利用によるキボシカミキリのスポット防除法

要約]
キポシカミキリに寄生牲の高い天敵糸状菌 Beauveria brongniartii を不織布に培養した菌製剤をカミキリの被害程度の大きい桑樹主幹部にスポット処理する方法で投下製剤量を減らした防除が可能である。
高知県蚕業試験場・栽桑科
[連絡先]08875-2-4115
[部会名]蚕糸
[専門]作物虫害
[対象]工芸作物(桑)
[分類]研究

[背景・ねらい]

キボシカミキリの防除は多回育の実施により殺虫剤の使用に制約があることや穿孔牲の害虫であることから効果的な防除法が確立されていない。そこで、生物農薬として開発が進められているBeauveria brongniartii 菌製剤を使用した実用的防除法を検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 菌製剤は、培養素材として不織布培地を使用した規格50㎝×5㎝のバンドタイプであり、処理時期は春切桑園では6月7日、夏切桑園では6月21日である。
  2. 菌製剤を3等分したものを桑6株に1個の割合でキボシカミキリの被害の大きな株に設置したスポット処理と3株毎に均一設置した3分の1株処理において、キボシカミキリの圃場での死虫率は、春切、夏切桑園ともはぼ同じである。なお、春切桑園においては処理後30日以降、夏切桑園においては40日後の圃場での死虫はみられなかった(表1)。
  3. 処理後桑園で採集した生成虫の病死率は、春切、夏切桑園とも、処理後30日までは60~80%と高いが、40日後には30%台に低下する(表2) 。
[成果の活用面・留意点]
  1. 現在、Beauveria 菌製剤は、未登録農薬である。夏切桑園で菌製剤を処理する場合は、菌製剤が直射日光にさらされないようにすることが必要である。

 [その他]
 
研究課題名:四国山間傾斜地におけるアメニティ養蚕新技術の開発
予算区分  :国補(地域重要)
研究期間  :平成6年度(平成5~6年)
研究担当者:坂井田 由章
発表論文等:四国山間傾斜地におけるアメニティ養蚕新技術の開発 -労働軽減栽桑法の確率- 、高知県蚕業試験場研究要報、24~25号、1994~1995
 
 
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