低温及びガス環境制御におけるむき実ソラマメの鮮度保持効果

[要約]
むき実ソラマメ鮮度保持には、低温条件(5℃)において、ガス環境条件として3~5%の低O2濃度に加え、CO2の存在することにより、ショ糖含量の減少を抑制し、食味が優れる等の効果がある。
愛媛県農業試験場・経営流通室
[連絡先]0899-93-2020
[部会名]食品
[専門]加工利用
[対象]豆類
[分類]指導

[背景・ねらい]

現在、愛媛県産のソラマメの流通は莢付きが主流であるが、かさばる莢を除くことによる輸送コストの低減や消費者の利便性を考慮すれば、むき実で流通するのが望ましい。しかし、むき実の場合、莢付きに比べ子実の褐変による鮮度低下が著しい。
そこで、CA貯蔵やMA包装によるシェルフライフの延長を図るため、温度条件及びガス環境条件がむき実ソラマメの品質に及ぼす影響について検討した。

[成果の内容・特徴]
  1. 解放系における貯蔵温度は、低温ほど外観品質の低下及びショ糖含量の減少を抑制し、5℃貯蔵におけるシェルフライフは、調製(むき実処理)3日後までである(図1)。
  2. 低温条件(5℃)で、O2濃度の影響を検討すると、貯蔵中のO2濃度が低いほど外観が優れ、ショ糖含量の減少が小さく、食味も良好に保持される。しかし、O2を0%で設定した区(実際には2%以下で推移)は、やや異臭が発生する。この条件はむき実ソラマメには不適当であり、O2濃度は3~5%が適当である(表1)。
  3. 低温条件で、O2濃度を5%に一定し、CO2濃度の影響を検討すると、CO2を含む区の品質は、CO2を含まない区に比べ貯蔵4日後の食味がやや優れ、ショ糖含量が同等であるかその減少程度がやや抑制される。しかし、CO2濃度の相違による品質の差はあまり認められない(表2)。
  4. 以上のことから、むき実ソラマメの鮮度保持には、低温条件5%の低条件に加え、CO2の存在することが望ましい。
[成果の活用面・留意点]
  1. ソラマメのむき実流通への適用が可能である。

 [その他]
 
研究課題名:県特産野菜鮮度保持技術確立試験
予算区分  :県単
研究期間  :平成6年度(平成3年~5年)
研究担当者:河野章、清水光男、波辺久
発表論文等:食品の試験と研究(第29号)掲載予定
 
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